昨日は、「あすの奈良の森を考える」学習会で、藤森隆郎氏の講演があった。
そこでは数々の驚愕の発言・出来事があった。
と言っても、ここでは講演内容は紹介しない。あえて言えば、タイトルが「森林・林業で後進に伝えたいこと」であり、先生の著書「林業がつくる日本の森林」のエッセンスだと思えばよい。講演内容を知りたい人は、この本を読むことだ。
私はすでに読んでいたので、話されたことに納得しつつも驚くことはなかった。
それでも一つ驚かされたことを取り上げると、現在の林学研究現場が論文を作成することだけに偏重して成果を現場に還元しない要因である。
それは、現場に研究成果を還元しようにも、それを理解する技能・技術者がいない、ことだという。だから、学内・研究所内の地位を上げることばかりに目が行ってしまう……と。現場が活かしてくれたら、研究者は現場に出るだろう……。これこそ、昔から言われている林学と林業の乖離ではないか? その原因の一端を指摘された。。。
では、なぜ現場の技術者がいなくなったのか。その一つに戦争で農林業者が徴兵で根こそぎ引き抜かれたことや、戦後の画一的林政で個々の技術者の能力を排除してしまったこと、などを上げた。
ま、ここから現在の林政批判が強烈に展開されるのだ……(^o^)。これこそが「後進に伝えたいこと」であるかのように。
それは心地よいほど、我が意を得たり、であったv(^0^)。
2番目の驚愕(セカンド インパクト)。
終わってから質疑応答の時間となったが、当初手が挙がらなかったら、「これが問題」と、滔々と日本人の気質を批判されたこと(~_~;)。
そうなんだよ、単に手を挙げにくいというより、何を質問すべきか頭を整理するのに手間取るのだよ。それが、もしかして貴重なチャンスを逃しているのかもしれない。
質問が出るのを待つ微妙な時間。この後、幾人か質問が出ました。
3番目の驚愕(サード インパクト)。
懇親会の際、私は藤森先生の前の席だったのだが、全体で盛り上がって賑やかになっている際、藤森氏が携帯電話で話し始めた。
で、終わってから驚愕の情報を教えてくれた。
「今、妻から電話があったんですが……稀勢の里が優勝したそうですよ。結びの一番と優勝決定戦の両方を制して」
ええええ!!! と周辺に驚愕が走った。休場してもおかしくない怪我をした横綱稀勢の里が? ひとしきり相撲談義に花が咲いたのであった。 あの時、会場の空気が一瞬変わりましたね。
さて、この場から森林業界に何か新たな動きは生れるだろうか。
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