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2017/03/21

鳥獣被害は「減った」

シカにイノシシ、サル、カラス……と鳥獣被害が話題になっているときに、農水省から2015年度の農作物被害額が発表になった。

 
その結果は……被害金額は176億円。前年度から15億円減(対前年7,8%減)。被害面積は8万1000ヘクタールで前年度より300ヘクタール減。被害量は50万トンで前年度より4万6000トン減(対前年8%減)……。
 
なんだ、騒がれているから年々増大かと思いきや減少傾向にあった。
被害金額については、シカが60億円と6億円減少(対前年9%減)、イノシシが51億円で3億円減少(対前年6%減)、サルが11億円で2億円減少(対前年16%減)。やはりシカとイノシシが圧倒的に多いが、鳥類もカラスとその他を合わせると、30数億円になる。
 
これはあくまで農作物被害なので、林業のほか一般家庭の被害(たとえば家庭菜園)は入っていない。実態は5倍ぐらいあると聞くが、とりあえず全体的には減少しているのだろう。
 
その点は、グラフを見るとわかりやすい。
 
Photo (農水省)
 
 
なぜ減ったのか。分析によると、まずは市町村の対策、つまり防御と駆除が進んでいることだろう。なんだかんだと言っても、駆除数は毎年増えている。柵も設置が進んでいる。
 
ただ「餌となるドングリが豊作だった」(鳥獣対策室)という声が出ているようだ。
これには首をかしげる。そこには「野生鳥獣は野山のドングリなど天然ものの餌が好きで、それが足りないから里に下りてきて農作物を狙う」という発想があるように思う。また「わざわざ危険な里の農作物を狙うのは大変」だから本来なら忌避する、と思い込んでいるのではないか。
 
これは私の勘だが、むしろ野生鳥獣は農作物が好きで、里で餌を得る方が簡単……だからやってくるのだと思っている。
 
なぜなら品種改良された野菜は美味しいし、栄養価も高い。量もまとめてある。取るのも簡単だ。柵をしているとか、ハンターが狙っているというのも、まだまだ局所的。人間に姿を見られても、今では追われない。逆に人が逃げる。
そもそも餌となるのは、人が収穫する農作物以外にもたくさんある。農業廃棄物や畦道に生える草などは、いくら食べても人間は怒らない。それどころか、廃棄物を喜んで提供してくれる人が少なくない。
 
これまで里に食事に行くことを知らなかった鳥獣が、いったんそれを覚えたら止められない止まらない、ではないか。「あそこのファミレス、美味いねん」的な(笑)。
 
この私の説には、明確な裏付けはないので今後の研究を待ちたい(^o^)。
 
 
ともあれ、被害は多少減ったのは事実だ。人間側のガードがきつくなったこともあるだろう。
しかし、被害届けを出さなくなった可能性もある。諦めてしまったり、老後の楽しみ農園だったりすると。また農業廃棄物を食べても届けないし、農道・林道の草刈りをしてくれてありがとう、と思う人もいるだろう。それが鳥獣を呼び込んでいるのに。
 
実態はなかなかわからない。
 

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