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本の紹介

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2017年4月

2017/04/30

「小屋」の可能性

本屋でふと見かけた雑誌……いや、ムック。思わず買ってしまった。

 
Img001
 
モノ・マガジンの特集記事を集めたもののようだが、「小屋」である(笑)。
 
いや、これがなかなか見せるのだ。(注・まだ読んでいない。どちらかというと眺めて楽しむ本か)
小屋と一口に言っても、実にバラエティがある。倉庫のようなものや作業小屋から始まり、家畜の飼育小屋、山小屋、炭焼き小屋、そして美しい別荘かコテージ、ツリーハウス、キャンピングカーのような自動車、屋台、家の中の小屋……。作り方も、コンテナ改造からオシャレなハンドメイド、藁や土でつくったエスニックな代物まで紹介している。
 
いやいや、日本だって縄文・弥生時代の竪穴式住居というのは「小屋」だ。
 
1 鹿児島・縄文時代の上野原遺跡
 
思えば、私がかつてボルネオやソロモンで地元民の村に転がり込んで居候した場所も、たいてい小屋だった。ニッパヤシなどで葺いた高床式の家だが、広さからすると、ほぼ小屋の部類である。妙に心地よいのである。
 
2 ソロモン諸島シンボ島のニッパハウス
 
 
さて私が本書でちょっと現実的&気に入ったのは、小屋というより書斎?
 
Dsc_0497
 
周りがみんな棚になっていたら、さぞかし仕事が進むだろう……?
私は、資料類をデスクの周辺に積み上げたりばらまく癖がある。ちゃんと直すと忘れてしまうので、身近なところに置きたいのだ。また使い終わったものは、後背に投げる。かくして、数日ごとに片づけないと思いっきり散らかるのだが、こんな仕事スペースなら救われるんじゃね?
 
ま、これが置けるほどの廣井仕事部屋がいるのだが。
 
 
閑話休題。
 
小屋というのは、意外や日本人の感性に合うのではないか、と思った。大きな邸宅よりか小屋の方が楽しげなのだ。何やらドラマが展開される。あるいは建てるまでのストーリーが浮かぶ。
 
そして、小屋ならまだまだ需要があるのではないか。住宅建設は年々減少している。かつて毎年100万棟も建っていたのが異常なのだが、現在は80万棟くらいか。今後、急カーブで落ちていき、予測では40万~20万棟まで縮小すると言われている。
 
つまり住宅に頼る木材需要もその分だけ減るということだ。
 
もちろん、その対策に非住宅建設のほか、土木資材だとかリフォーム資材だとか、いろいろ提案されているが、「小屋」需要というのを考えても良いのではないか。
 
すでに一戸建て住宅に住んでいる人でも、家の中や庭に小屋を建てるという提案をすれば需要を喚起できないか。
 
小さな山林に、一坪か二坪の小屋を建てる(あるいは建てたものを運び置く)だけで、別荘になる。こんな小屋の大きさなら建築基準法も該当しないし、地目なども気にせず建てられるところがたくさんある。
 
キットにして、購入者が簡単に組み立てるものでもよい。
 
すでに、そんな商品も販売されているが、もっと大々的にブームをつくれば、木材需要の数%を占める程度なら可能ではないか?  これぞイノベーションである。
 
 

2017/04/29

タケノコ通貨の発行が……

先日、タケノコ堀りに行ったらイノシシにやられて全滅状態だった。

 
そこで、今度こそ! とまた出かけた。次に伸びてくるタケノコを、イノシシより前にゲットするのだ……!
 
そう勇んだのだが、なんと、前以上に森が掘り返されている。もはや耕運機を入れたのか゛と言いたくなるほどだ。
もともと雑木林なのだが、モウソウチクの地下茎がかなり入って毎年タケノコが出るわけで、それを「森を守るためにタケノコを駆除しているのだ」と嘯いていたのだが……。
 
今年は、イノシシさんがタケノコ駆除に協力してくれたらしい。
ありがとう……。
次は、イノシシを駆除したい(-_-メ)。
 
タケノコは、店で買うものではないと思っているから、今年はタケノコを味わうことは無理かと思えたのだが、しつこく探すと……ありました!
 
2
 
小っちゃ!  10センチくらいしかない。これの皮を剥くと、本当に小さくなる。
 
それでも、新物を味わいましたよ。美味しゅうございました。
しかし『森は怪しいワンダーランド』にタケノコは地域通貨だ、と記したが、今年は通貨の発行ができないかもしれない。自家消費するのが精一杯では、近隣に配れない。このままではデフレになるではないか。
 
もっと頻繁に見回ろうかな、と思った次第。まだまだ捲土重来、臥薪嘗胆、失地回復、起死回生、リベンジ……。通貨発行権を我が手に取り戻さねば。
 

2017/04/28

造園における自然美の変遷

朝日新聞の土曜別刷(beフロントランナー)に、島根県安来市にあるの足立美術館の庭師(庭園部長)が紹介されていた。(小林伸彦さん)

 
この美術館の庭園は、2003年からアメリカの専門誌が選ぶ庭園ランキングで14年連続の日本一に選ばれており、世界的にも人気が高い。国内外から年間50万人以上が訪れるそうだ。
 
そんな庭園をつくる大変さを語っているのだが、ふと、そうかと思ったのは、後半のこんなセリフ。
 
幹が太くなってくると、すぐに元の大きさ、形のものと植え替えられる
 
そのために仮植場に様々な大きさのマツを育てているのだという。また変色した松葉や鳥にほじくり返されたコケも、すぐに取り除いたり補充したりするという。
 
そうかあ。ここでは庭の美は、止まった時間の中にあるのか。。。庭を一幅の絵画のように、一瞬の景観を切り取りとどめるものかもしれない。
 
一方で「5年先、10年先の庭木の姿と庭園全体の調和を想像しながら剪定します」ともあるように、わずかな生長は計算に入れているのだろうが、絵画そのものを変化させてはいけないのだ。
なんだか、造園と森林の美の違いのようなものを感じた。
 
 
私が最近関心を抱いているのは、エルフガーデンだ。これは自然風花壇と訳すようだが、ようは自然景観のように仕立てる庭である。つくられた景観ではなく、自然景観に似せて造る。
 
具体的な条件には、
多様な種類の植物の植栽。
不規則な配置。
風にそよぐ植物の配置。
イネ科・カヤツリグサ科などの観賞用の草類。
実生で生える植物の自然な配置
支柱の必要な植物(とくに花など)は配置しない。
一年草より多年草
 
デザイン的には、より複雑になる。たとえば……
花よりも葉の形や色、質感などを重視する
一度に多くの植物が視野に入るデザイン
鑑賞期間の違う植物を組み合わせて、季節の変化を感じられるようにする。
裸地部分を極力減らす
結果的に、管理が楽になって除草期間も集中せずに労働を分散化されるそうだ。
 
なんだかんだ言っても自然そのものではなく人が計算して景観を作り出すのは変わりないが、少なくても時間を止めるのではなく、変化することを景観に取り込んだ庭園だ。
見た目も「写実主義の絵画」ではなく「田園の里山風」にするのだろう。もっとも絵画にだってバビルゾン派のような里山景観を喜んで描くものもあるが……。
 
もっとも、私もまだエルフガーデンについてはよくわかっていない。ただ庭園美の新潮流ではないか、という気がしている。
 
戦前、林業芸術論という論争があって、林業は芸術になるか、造園とは違うか、なんてことが議論されたのだが、ふと造園の世界でも美の変遷があるのではないか、と思った次第。

2017/04/27

薔薇が咲いた……場所

薔薇が咲いた、薔薇が咲いた、真っ赤な薔薇が……と言ったら何を連想するだろうか。

 
ま、往年のマイク真木のフォークソングはともかく、生駒山中の遊歩道を歩いていて見かけた薔薇の花。
 
1
 
わりと大輪のしっかりした薔薇の花だが、通常、薔薇は野生化しない(野ばら以外は)と思っていたが。園芸植物の最たるものだから。
 
が、この花の咲いている根元はどこにある?
 
3
 
ブロックの隙間だった。。。
これぞ、隙間植物。植物は、やっぱりたくましい。
 
せっかくだから、大輪をアップに。
 
2

2017/04/26

アオキが優占種?

生駒山の一角にあるタナカ山林(^o^)を皆伐したのは3年前。

 
今、跡地にわさわさと生えてきているのはアオキだ。とくに春は、アオキの若葉が新緑の中心。
 
3
 
もともと林床にはアオキが多かったのは事実で、その上のカシ、シイ、ナラ類を伐採したわけだが、その後の植生はアオキが優占しそうな勢い。
 
アオキって、萌芽も伸びるし、少々折ったり刈り取っても元気に復活する。成長力も早いから、ほかの木々の芽生えを押さえ込むかのよう。
 
それにしても代表的な陰樹とされていて、木陰にひっそり生えるはずだったのに、上に覆い被さっていた樹冠がなくなり日光をたっぷり浴びると、わさわさと生えております(笑)。
このままアオキの巨木が繁った森になったらどうしよう。
 
もともと落葉樹林だったのに照葉樹の進出が激しく、皆伐には再び落葉樹林にもどそうという意図もあった。だから、比較的落葉樹の稚樹は残しつつ照葉樹系の木々は全部伐った。落葉樹は萌芽更新しやすく、成長も早いはず。。。
にもかかわらず復活するのはアオキにソヨゴと照葉樹が目立つ。しかも成長が早いとは。。。
 
まあ、陰樹だ陽樹だという分け方自体が意味ないのかもしれないが、皆伐後の植生の遷移というのはあんまり教科書どおりに行かないものだ。
 
 
ちなみに、今年はタケノコを一本も掘っていない。全部、イノシシにやられた(>_<)。
 
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全国的に不作だという情報もあるが、不作なりにあるはずのタケノコを根こそぎ荒らされてしまったよ。。。ぐやしい。

2017/04/25

奈良ジュンク堂の『森怪』

奈良のジュンク堂書店(大和西大寺駅前の奈良ファミリー内)で発見した。

 
何がって、『森は怪しいワンダーランド』を(笑)。
 
Photo_3
 
見よ、平積み(表紙面を見えるように陳列する意)だぞ。。。。たった1冊だけど(^o^)。
有り難いです。出版して半年以上経ってもこの状態で置いてくれているのは。
ちなみに昨年の秋に見かけたのは、こんな状態だった。
 
Photo_2  
それから半年経って昇格したか。。。
最後の1冊でしょう。お早めに。
 
 
ちなみに『森は怪しいワンダーランド』には、昨日紹介したランビルの樹上回廊を訪ねた時の記事が載っています。

2017/04/24

樹上小説!『薫香のカナピウム』

このところハマっている上田早夕里の小説の一つ『薫香のカナピウム』を読了。

 
Img002 文藝春秋・定価1500円+税
 
これ、なんと紹介したらよいのだろうか。思い切って「樹上小説」なんて、どうか……と思ってしまった。ちなみにタイトルのカナピウムは、キャノピー(樹冠)からの造語。樹上世界の意味と思っていただければよい。
 
上田早夕里といえば、『華竜の宮』で日本SF大賞を受賞した本格ハードSFの系統を継ぐ作家だが、実はパティシエ小説とか、妖怪小説とか、純文学ぽいものまで紡ぐ。
 
で、本書は帯文にあるように「ファンタジー」だとする。裏帯には「たおやかなる少女のビルディングスロマン」とも紹介されている。主人公は、地上40メートルもの樹上世界に生きる少女だ。オランウータンも出てくるし、あふれる生命の楽園としての樹上世界は、おそらくボルネオの熱帯雨林の樹上らしい。
 
出だしから樹上の枝から枝へと渡り歩きつつ生活をする人々の描写が続き、ファンタジーらしき異次元の民族を活写する。ジャングルの樹上は、香りで道筋がつけられているなど斬新なアイデアもあふれる。
 
読み進めると、本当に主人公は「少女」なのかも疑問になってくる。身体が角質で覆われている描写もあれば、「巡りの者」と出会うと子供を孕むのは配偶者側だという。そして男でも女でもない人物も登場する……。
 
まさにファンタジー小説だなあ、と思わせるのだが、第2章の最後の1行でギョとするのだ。
 
やがてハードSFとしての輪郭が浮かび上がっていく。そこに描かれるのは、森林生態系とそこに人類がいかに関わってきたか。自然と人為、人工物と生命体。共生と融合、そして反発。そして人類進化の途方もない方向が示されることになる……。
 
 
あんまりネタバレ的な紹介はしないが、この小説はマレーシア・サラワク州のランビル国立公園をモデルにしている。事実、著者は、雑誌『科学』の林冠生態系の号を読み、井上民二京都大学教授の研究を知って、小説の着想したらしい。
 
実際、文中に井上教授が建設したツリータワーや樹上のウォークウェイも登場するのだ。 
 
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ランビルのツリータワーと、樹上の回廊。
 
最初は、ハドソンの『緑の館』を想像させたのだが、やがて小松左京の一連の作品、たとえば『継ぐのは誰か』なんぞが頭に浮かんだ。どちらもアマゾンが舞台で、妖精のような未知の種族の少女や、新人類が登場するのだが……。
 
私が一時期通い続けた熱帯雨林の樹上世界が、まったく装いを変えて小説の舞台になったことに感激。
 
やっぱり樹上小説というカテゴリーを設けてみたい(笑)。

2017/04/23

Yahoo!ニュース『「安い外材」の嘘……』書いた裏事情

Yahoo!ニュースに『「安い外材」の嘘に騙されるな 』を執筆しました。

 
これ、実は昨日アップするつもりだったのね(^o^)。
でも、「奈良の鹿」記事にコメントつけることに追われて先のばししたわけでした。
 
このところ林業離れをしていたので、ど真ん中の記事も書いてやろうと思ったのが動機と言えば動機。
ま、内容は常日頃から各所で書いてきたことだけど、メディアが林業を扱うようになってきた今、林業村の住人以外に向けて改めて指摘しておいてもよいかなあ、と。
 
 
ちなみに「林野庁の陰謀」と書いたのは、もちろん冗談で、だから(笑)をつけたのだが、なかには本気に私がそう思っていると信じる人がいるかもしれない。そんなに林野庁が深慮遠謀するとは思わないが、世間の誤解をしめしめと利用した可能性は高い。
ネットの反応を見ると、驚くほど誤読が多い……というか自分の思い込みで解釈している例が多いから、それに便乗するのは簡単だろう。
 
 

2017/04/22

Yahoo!ニュース「奈良のシカ捕獲へ……」にコメントをつけた理由

Yahoo!ニュースの『天然記念物「奈良のシカ」捕獲へ……食害相次ぎ』にオーサーコメントつけました。

 
このニュースは、読売新聞の記事の転載で、本日22日午前7時12分に配信された。
私が目にしたのは9時過ぎだろうか。
 
「これはヤバイな」と感じた。間違いというよりミスリードされるように書いてあるのだ。よく字面を追えば、実際に決まったこと(多分、記者発表された内容)をなぞっているだけなのだが、タイトルといい、記事の展開があきらかに誤解されるような記し方だ。これは記者の意図なのか、それとも記者の無知なのか。
とくにネットでは、しっかり読むより見出しだけで判断する人が多い。奈良のシカ捕獲、とあれば、奈良公園の神鹿を捕獲して殺処分するように感じる人が大半だろう。
 
が、これこそコメントの中にも書いた5年前の朝日新聞と同じなのだ。当時は「頭数管理の検討を開始する」だけだったが。そして、その際に抗議が殺到したことで、計画づくり自体がいったん中止に追い込まれた。(この件は、当時の本ブログでも記した。)
そんな県の弱腰も困るが、今回はようやく再び計画が練られた成果なのだ。
 
 
記事に対して何らかの反論をしようと思い立つ。幸い、Yahoo!ニュース寄稿者(オーサーと呼ぶ)には、記事によってはオーサーコメント欄が設けられて特別な発言が許されている。この記事はOKだった。
 
ただ、すでにコメント欄には誤解した内容のものがあふれていた。
 
焦って書く。もはや奈良県庁の回し者か(笑)、というぐらいこのニュースの一人歩きを少しでも止めようという意識になっていた。
 
小さなコメント欄にせっせと記してアップしようとすると、ストップがかかった。
あれ? と思ったが、どうやらコメント欄の容量をオーバーしていたらしい。400字までしか書けないのに2倍ぐらい書いている(@_@)。
 
涙を飲んで文章を削る。なかなか400字以下にならないよお。
 
なんとか、アップ。
 
さて、今後どんな反応が出るのか、まだわからないが。。。。
 
 
ちなみに、記事の元になったものと思われる「奈良市ニホンジカ第2種特定鳥獣管理計画」は奈良県のホームペーシにアップされているが、そこには計画作成の目的を
100年後も、奈良の鹿が今と変わらず奈良公園で元気で暮らしていること」としている。
 
4
 
4_2
 
上記計画の報告書から。
これが記事にある4つのエリアとその内容。実質「頭数管理」するのはD地区だけで、それがどこに当たるか見てほしい。

2017/04/21

「望星」にインタビュー

昨日紹介した「ブルータス」に続いて、「望星」5月号も紹介しておこう。

 
Img001
 
この雑誌を知っているだろうか。昭和21年創刊だから、なかなかの老舗。しかも今や数少ない総合誌なのである。発行元は、東海教育研究所。実は東海大学の外郭団体だ。
実は、この雑誌はわりと古くから知っている。東チモールの取材をしていたときから……と言ってもわからないだろうが、カレコレ30年くらい前か。
 
ここに、私のインタビューが載った。
 
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冒頭だけ紹介。7ページにわたる。なんか、一代記になってしまってる(笑)。
 
 
なんかここんところ取材されることが多くなったが、これはいけません。取材して、執筆して初めて森林ジャーナリスト、ですからなあ。

2017/04/20

「BRUTUS」の楽園特集

現在、発売中の「BRUTUS~ブルータス」の楽園特集。 (2017年5月1日号)

ここに私が登場している。正確には、私が記事を書いたのではなくて、私のことを書かれた。
 
Img001
 
なかなかソソる表紙だ。「楽園」と言えば、やっぱり南国のジャングルでしょう……と思うのは、私だけ?
 
まあ、ディープな旅の記事ではあるのだが、その中に「私の楽園」というコーナーがあって、18人がススめる楽園が紹介される。
 
で゛私も登場したわけだ。
 
Img003  
 
私の登場するページ。
編集者から、何か紹介してほしい、と言われたのだが、私がターゲットになったのは、『森は怪しいワンダーランド』を読んだからだという。だったら、その中から選ぶか。一番、よく登場するのは……生駒山(笑)。
 
いや、本気で「身近な楽園」として紹介しようかとも思ったが、あまりに一般ウケしないし、雑誌の性格上、引きつける写真も必要だ。というわけで、ボルネオの樹上世界にした。
 
 
特集は、タヒチにベトナム、五島列島……と、なかなか美しい写真が並ぶ。 興味のある方は、手に取っていただきたい。
 
私のところだけは読めるような寸法にしておくか。
 
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2017/04/19

イブキかスギか

春日山にある水谷(みずや)神社は春日大社の摂社で、祭神は、スサノオノミコトやクシイナダヒメノミコト、オオクニヌシノミコトなどで、疫病や難病を祓い病魔退散の神様。

 
が、気になるのは小さなお堂の横の巨大な樹木だ。
 
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これ、イブキ(ピャクシン)とある。 幹周が4,86メートル、樹高16メートルだそうだ。
だが、これを角度を変えてみると、
 
5  
 
イブキは空洞になって、その中に別の木が生えている。これはスギだ。こちらもかなりの太さ。もっとも先端は伐られている。どちらが生きているやら。あるいとどちらも枯れているのか。
 
ともあれスギの幹をイブキの幹が覆っているようになっている。このイブキとスギは古くから「水谷神社の宿生木(やどりぎ)」と呼ばれているそうだ。
 
以前紹介したが、春日大社の境内に近い、国立奈良美術館の裏手には、ムクロジの木からタケが生えているものがある。これも空洞からタケが伸びたのだろう。
 
1
 
なんだか、異種融合が目立つ奈良公園(^o^)。探さばもっとある予感がある。きっと春日大社の祭神は異種結合が好きなんだな。
春日大社のホームページによると、
 
祭神である武甕槌命様・経津主命様は、日本の国を秩序ある国にするためにあらゆる神々と交渉され、平和裡に治められた功績ある神様であります。また天児屋根命様は神事と政治を守り導かれる神様として、比売神様は天照大御神様だとも天児屋根命様の妃神とも伝えられています。
 
そう、いずれも愛と平和の神様なのだ。
 

2017/04/18

不動産業と林業の相似性

たまたま不動産業界の記事に目を通した。日経ビジネスオンラインにあった不動産コンサルタントの牧野知弘氏へのインタビューである。

すると「これって、現在の林業事情と同じかも?」と思えたほど似たところが々ある。課題も浴似ているが、不動産業界で起きている新たな展開も、林業のヒントになるよう感じるのだ。

ちょっと羅列してみる。
 
現在の不動産は「資産であった不動産が、一転して負債になってしまう
これって、財産のつもりの山が金食い虫になったと嘆く山主の言葉そのもの。。。
 
 
不動産の価格が上がっていくことがもはや幻想
木材価格が上がっていくことなんて、もはや幻想……。もちろん森林価格も下落しているし。
 
 
空き家率が30%を超えてしまうと犯罪が増え、地域が荒廃していき、「スラム化」が一気に進む」 
地域の森林の約30%を超える面積が放置されて荒れると、森林地域(山村)全体が過疎高齢化で限界化して崩壊していく。
 
 
だが、今後へのヒントもある。 
 
若い人たちの多くは、住宅の価値とは「利用価値」に過ぎないという認識
若い人の多くは、森林は木材生産を行なう土地ではなく、空間利用する場と考えている。
この意識を強めたら、土地と利用権の分離を進めることができるだろう。土地価格はもっと下げて、利用価値で森林の売買を行なうことを考えられないか。 
 
不動産が証券化されるようになって以降、投資マネーの対象
森林の土地ではなく利用権(地上権)に価値があるのなら、それを証券化したら、投資マネーが入ってくるのではないか? 証券だから転売も可能となり、流動性が増す。
利用権を購入して、その森林を魅力的に仕立ててから転売することで利益を出す、という森林ビジネスも生れるかもしれない。
 
 
不動産業界では、自分の家を建てるためにローンを組んで購入する、その家と土地は財産となる……という固定化した考え方は古びてきた。最近の人ならは、
ローンを組むのであれば、倉庫みたいな建物を買って改装しシェアハウスとして運用するとか、二階建の戸建て物件の一階を賃貸に回すとか、民泊事業参入も視野に入れるとか、とても現実的で柔軟な発想を持っている。返済原資を自分の給料以外に確保している
森林の利用権購入も同じように考える。森林からの利益を木材生産だけで考えると成り立たない。シェアハウスや賃貸、民泊……に相当する別の収入源を一部に確保しておくことはできないか。
たとえば林内を有料の花園やトレイルラン、アスレチック場にする、林道や作業道の一部にソーラーパネルを設置したり、尾根筋に風車を設置して風力発電してもよい。尾根筋の道路は、風車のメンテナンスと林業用の両方に使える。、ほかにも小水力発電も可能だろう。さらに森林を小分けしてオーナー制度よろしく貸し出す……。いろいろ思いつくのだが、別口で利益を上げて、その金で森林を維持するのだ。
 
 
……こんな考え方を、実は折に触れて金融関係者や森林所有会社の人に提案してきたのだが、一顧だにされない(笑)。みんな、頭がカタい。アイデア勝負の時代なのに固定観念に縛られている。
むしろ先進的な不動産業者に森林経営を任せた方がいいかもしれないなあ。

2017/04/17

村尾行一著『森林業』が出版へ

現在、愛媛大学客員教授を勤める村尾行一氏の新著が、まもなく出版される。

 
 
4月下旬には書店に並ぶと思われる。
 
私が、読んだどころか出版もされていない(~_~;)本をなぜ紹介するのか。実は本著の出版には私も多少関わったからである。それだけに概要をそれなりに知っている。
 
目次を見るとわかるだろうが、村尾氏のこれまでの著書の内容も網羅している予感。
そもそも私なりの林業に関する理解のバッグボーン……焼畑林業、日本林業の裏側、恒続林思想、森林ロマン主義……をつくった元の多くが村尾氏の著作である。それらが改めて整理されて本になるというのだから、期待しない方が無理だろう。
 
上記リンクでは、序章が読める。
 
ここでは目次を引用しておくが……長いよ(~_~;)。膨大なテーマが盛り込まれている。
 
なお、サイドバーにAmazonそのリンクも張っておく。すでに予約できる。
 
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序章 日本林業とドイツ林業
1 ドイツ林業とは何か
2 「ドイツ」とはどこだ
3 ドイツにも山岳林がある
4 日独林業の本質的違い

第1部 ドイツ林業の個性

第1章 ロマン主義の申し子
1 《自然》と《弁証法》を発見したロマン主義
2 文化論なくして林業論なし

第2章 「ガイアー革命」
1 生態学的林学の成立
2 ガイアー林業思想の要諦
3 不定形で、多様で、小規模な森林こそ最良

第3章 多機能林業論
1 林業とは一つの森林から多機能の同時発揮
2 林業の社会性重視と主要産業化
3 「社会的市場経済」の熱情的な擁護者
4 多様な事物の多様なままでの総体把握

第4章 森林機能計画制度
1 ディーテリヒ多機能林業論の制度化
2 バイエルン森林機能計画制度の骨子
3 「利用機能」の発揮はどの森林でも

第5章 「フリースタイル林業」
1 林業における資本主義の限界性
2 森林の多様性・動態性ゆえの「フリースタイル林業」
3 「育林は森の心で」
4 《経済》と《公益性》と《森林美学》と《保健休養》の自同律

第6章 「フォルスト」と「ヴァルト」
1 かつて「フォルスト」は森林とは別概念だった
2 「木材窮乏」がもたらした「フォルスト」の意味変化
3 「林業」から「森林業」へ――森林利用の発達

第7章 「持続可能原則」の揺らぎ
1 「持続可能原則」は発想のコペルニクス的転換ではない
2 「ヘルシンキ総指針」

第8章 ミュンヘン・チューリヒ同盟
1 スイス林業の大改革 
2 日本に輸入された「近自然的河川工法」
3 アルプスの国・スイスにおける小私有林の意義

第9章 北ドイツへの宣教
1 「森林業」を題名にした「人間・森林系総論」
2 遅れた北ドイツ林業制度

第10章 「照査法」
1 徹底した現実重視の単木施業
2 照査法を大成したギュルノとビヨレイ
3 日本はクヌッヒェルの提言に学べ

第11章 「恒続林思想」
1 プロイセンでも生まれたミュンヘン・チューリヒ流林業思想
2 「恒続林」とは何か
3 「恒続林施業」はアカマツ林に特化した施業ではない
4 「恒続林施業」と森林美学

第2部 ドイツ林業前史

第1章 かつて森は魔界だった
1 森は恐怖の暗黒空間
2 林業人・山村民は賤民だった

第2章 絶対主義の財政基盤
1 木材依存型体制
2 自己否定する重商主義

第3章 「木材窮乏」が生んだ「持続可能な林業」原則
1 苦肉の策の「保続原則」
2 劣悪なドイツ林業従事者
3 成果なき人材養成策

第4章 コッタによるターラント森林アカデミー創立
1 《林学古典派》??「ゲーテ時代」の人びと
2 近代的林学高等学府の創立
3 《ターラント林学》の特性

第5章 伐期齢問題
1 林業における「伐期齢」の意義
2 自然的伐期齢説
3 工芸的伐期齢説
4 材積収穫最大伐期齢説
5 貨幣粗収穫最大伐期齢説
6 森林純収穫最大伐期齢説
7 土地純収穫最大伐期齢説

第6章 ユーダイヒ──ターラント林学の大成者
1 ユーダイヒ森林経理学
2 日本林業のモデル

第7章 「ノルマールヴァルト」(法正林)とは
1 「ノルマールヴァルト」とは
2 理念型か達成目標か
3 現実の多様性を捨象してのみ措定できる法正林思想

第8章 ターラント林学の限界性
1 林業の思弁的規律
2 排除の論理
3 「マスト林業」──豚と共にある林業
4 ターラント林学は過渡期の林学

第9章 ドイツ林業の地域的多様性
1 目標林形の設定
2 生産目標の設定
3 西南ドイツ林業の問題性

第3部 ドイツ人にとって森とは何か

第1章 森と都市
1 森あってこその近代都市
2 かつてのミュンヘン
3 森の中の都市、都市の中の森
4 都市林の改造
5 都市林の造成

第2章 都市林こそが森林業の精華
1 人と猪の母子が一緒にお散歩
2 都市こそが森林に最も多くを、しかも最も強く求める

第3章 森で憩い、楽しむ
1 大工業都市だからこそ「市中の山居」
2 「氷雨でも森へ行くッ」
3 「森の幼稚園」
4 「市中の田舎暮らし」──クラインガルテン
5 「ウアラウプ」(有給休暇)の第一の行き先

第4章 森のウアラウプ
1 道路
2 森林立入権
3 宿泊施設
4 食事
5 国有林の役割

第4部 最高の頭脳が集まる森林業の人材育成

第1章 医師は一時に一人を救い、森林官は同時に万人を救う
1 憧れの職業
2 ムルナウにて

第2章 林業従事者の職種と職務

第3章 高等森林官の職務と養成課程
1 高等森林官の職務
2 高等森林官の養成課程

第4章 上級林業技師の職務と養成課程
1 高度な人材を求める新事態
2 林業大学校の履修課程
3 上級林業技師の主たる職務

第5章 林業士の職務と養成課程
1 ドイツ林業士の質
2 林業士の養成課程
3 作業士学校の主要履修科目
4 国家試験と主たる就職先
5 さらなる進路

第5部 日本林業再興への処方箋

第1章 過去の栄華が現在の禍根
1 「吾ガ咎ハ常ニ吾ガ内ニアリ」
2 未曾有の活況に惑乱した戦後林業

第2章 《外材時代》への誤った対応
1 外材輸入解禁問題
2 《優良材》という獣道への逃避
3 いわゆる「将来木」について
4 枝打ちの危険性

第3章 間伐と枝打ちの生態学
1 森林は隙間だらけ
2 林分総葉量一定の法則
3 間伐するなら集約的な「定性収入間伐」を
4 列状間伐は〝劣情間伐〟
5 《上層枝打ち》もありうる

第4章 乾燥の重要性──ヨーロッパ材が吉野まで来る理由
1 木材の良さは乾燥材なればこそ
2 伐採の機械化、運材と貯木の陸上化が乾燥工程を省略した
3 無乾燥材の致命的欠陥

第5章 東濃檜物語
1 東濃檜はなぜ天下一の銘柄材になれたのか
2 東濃檜はあくまでも「製品銘柄」
3 東濃檜の教訓

第6章 「分裂せる市場」構造
1 「貧困の価格」か「価格の貧困」か
2 流通の「蛸壺」化による「一物多価」現象
3 「多種目少量」を「少種目一括」に《変圧》できない流通
4 「そんなに材は集まらない!」

第7章 秋田の国有林で見たこと
1 秋田杉問題
2 実際の国有林は《分国有林》
3 「ノン・キャリア」組の難点
4 広域販売こそが要諦
5 ドイツ高等森林官の高い移動性

第8章 「盗伐問題」と「違法伐採」
1 入会とは何か
2 「林野官民有区分」の目的と実態
3 『夜明け前』悲劇
4 「国体」VS.「入会」
5 「違法伐採」・「合法木材」問題私論

第9章 木材栽培業から森林業へ──日本林業の発達的回生
1 日本林業起死回生策要綱
2 日本でも天然更新は容易
3 「焼畑林業」再考
4 〝有害動物〟の林産物化
5 農業モデル化の弊害
6 梶本式立木乾燥法を起点とする乾燥システム
7 楽に伸びる国産材需要
8 日本森林業の主要産業化
9 里山私論
10 担い手の集団と担い手の養成

終章  「社会的市場経済」と森林業
1 「全ての国民に繁栄を」
2 なぜ「人間の顔を持つ資本主義」なのか
3 「社会的市場経済」に日本林業が学ぶもの
4 森林業は情報産業なのだ

あとがき──本書の思考様式的背景
 

2017/04/16

Yahoo!ニュース「園芸品種の草花が……」書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「園芸品種の草花が野の自然を侵食する 」を執筆しました。

 
実は、これをアップして3時間後くらいに、Yahoo!ニュースの編集部からメールが届いた。
Yahoo!ニュース個人の記事は、執筆者(オーサー)が、企画・取材・執筆、そしてアップまで全部自分で行なうのが基本だ。通常、そこに編集部は介在しない。それがメールをくれるということは……。
 
さきほど公開いただきました記事の見出しですが、この意味になりますと、「侵食」ではないかとの意見がございました。
 
はっとしてタイトルを見直す。「……野の自然を浸食する」と書いていた。浸食とは、さんずいであるように、水が土壌や岩盤などを削り取る場合に使う。今回は自然界の話だが、この場合は侵食だろう。なかなか気づきにくい変換ミスだ。
 
さすがにタイトルに誤字があるのはかっこ悪い(~_~;)。あわてて訂正した。
だから、ツイッターやフェイスブックで転送されている記事のタイトルは2種類ある(笑)。
 
 
もともと、この記事は、タンポポのことを書こうとしていたのだが、その過程で化けたもの。
タンポポの撮影の際に撮ったほかの草花に興味を持ったのだ。
外来種の野生化はわりとよく知られているが、園芸品種(在来・外来とも)の野生化については見落としがちではないか? こっちの方が記事としてオモシロそうだ。
 
しかも、こんな花もあった。
 
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この花も、なんだかランのような花弁をしていて園芸品種ぽいではないか。
よし、記事に加えよう……と思って名前を検索した。わりと苦労して確認したのだが……ハエドクソウ科のムラサキサギゴケというそうだ。
 
で、日本に昔から野山に生える草花だそうで、全然園芸品種ではなかった。。。
こんなこともあるから、植物は難しい。

2017/04/15

川の掘削

先日、川上村に行った際に、大滝前の吉野川を写真に撮った。

 
それを眺めていたのだが……ちょっと違和感はないだろうか?
 
 
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川の左半分。ちょっと不自然な形状をしている。
拡大すると……。
 
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そう、人工的な溝がある。角度を変えると
 
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この川の真ん中の岩もちょっと加工の跡が……拡大する。
 
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ようするに、人工的に削ったのだ。筏を流せるように。
この大滝で吉野川は湾曲しているが、江戸時代はここで上流から流してきた丸太を集めて筏を組んだらしい。が、土倉庄三郎はもっと上流から筏で流せるように、さらに掘削を進めた。その痕跡の一つかな、と思っている。
ぜひ、近づいて間近に調査したいところだが……。
 
ところが、なんと渡るルートがない!
 
川向こうは岸が孤立している。チョー急崖を下るか、下半身浸かるぐらいの川を渡るしかあるまい。ボートを調達するか、濡れてもよい格好をするか。。。
 
ま、そんな課題を考えるのも面白いか。

2017/04/14

3階建て土蔵?

散歩していると、ちょっと異様な建物を発見。

 
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(・_・)...ん? 3階建ての土蔵。。。いや、1、2階部分は土壁ではなくて木造のようだが、しかし、3階建ては珍しいんじゃないか。
 
角度を変えると、こんな風。
 
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なんか、燈籠のようでもある。旧家なのだろうが、何を納める蔵(だった)だろうか。木造だと耐火的な意味はないと思うが。それとも土壁の上に木を張っているのか。
 
 
よくよく見ると、奈良には木造3階建て建築がそこかしこにある。昔はお金持ちが多かったのだろう。(今も、かもしれない。隠れ財産ありそう。)

2017/04/13

樹木種数のもっとも多い地域

地球規模の樹木種データベースが公開されたそうだ。
 
ロンドンに本拠を置く植物園自然保護国際機構が発表したもので、それによると現在地球上で確認されている樹種は、計6万65種類だという。
 
 
 
地球上の樹木の種数なんて、意外と調べていなかったのか。6万種というのは、多いと見るか、意外と少ないと感じるか。
ただタイトルにあるとおり、この記事は、6万種のうち約6分の1が絶滅の心配があることにクローズアップしている。
 
だが、私が注目したのは、世界で最も多様な樹木種が見つかった国はブラジルで、8715種が確認されたという点。そして第2位がコロンビアで5776種。コロンビアは、アマゾン川の上流域に当たる。
ということは、アマゾン流域が樹木にとって世界でもっとも多様性の高い地域だということになるだろう。
 
これは、ちょっと意外だったのだ。
 
それほど正確な知識ではないが、アマゾン流域は、意外と生物多様性が高くないと記憶していたからだ。……そう記すと語弊があるな。十分に生物多様性は高いのだが、より多様性のあるのはボルネオなどを中心とする東南アジアの熱帯雨林気候帯だと聞いていたからだ。
なぜなら、非常に古い時代から安定した多雨環境で森林が発達したうえ、地形は複雑で海が入り組むなど種類が分化する条件を備えていたから。
 
アマゾン川が誕生したのは、地誌的には意外と最近だという。それまでは太平洋に開いた浅い海だった。そのため森林が発達したのはずっと遅かったのである……。
ところが、近年は海ではなく、湖と湿地帯の広がる環境だったのではないか、と言われている。それならば樹木の新種が誕生する余地はあるかもしれない。
 
 
ま、研究は日進月歩で次々と新説も出るから、また変わるかもしれない。いずれにしても、樹木数が多いというのも生命誌を読み解くアイテムだろう。そして樹木が多ければ、草本だって多いだろうし、そこにつく昆虫はもっと多くなる。
 
生物全体の種数も、以前派へ500万種くらい? だったのが、最近では700万種とか、いやいや3000万種とか、膨らんでいる。
 
その中で樹木がこの程度だということは、やっぱり少ないと感じるな。。。
 

2017/04/12

奈良の鹿のTPO

奈良・東大寺の南大門前で見かけた光景。

 
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参道に鎖で囲まれた円があり、ところどころ鎖の環の中に松が生えている。参道の松並木を囲んだのではないかと思うのだが、松のない環もある。もしかして松が枯れて伐採してしまったのか。それでも鎖の環だけ残したのか。ともかく内部は人が踏まないから草が生えているのである……。
 
で、不思議なのは、その鎖の円の中に鹿がくつろいでいること。鎖が結界?のようになり、この中にいたら人間に触られないので快適なのかもしれない。奈良の鹿は人に触られても平気、と思われているが、やはりストレスなんだろう(^o^)。
面白いのは、それぞれ一匹ずつ収まっていることだ。決して複数の鹿が入ることはないよう。それぞれ自らのテリトリーとしているか。群をつくる動物とはいえ、自分だけの空間もほしいのかも。
 
 
鹿も、人に平気で触らせるときと、触らせない(触ろうとすると逃げる)ときがある。
各鹿の性格の違いかと思ったが、同じ鹿でも場所によって対応が変わるのだそうだ。たとえば東大寺の前では人に触らせる鹿が、若草山に行くと、人が近づいただけでも逃げる。群の大きさにもよるらしい。気にしないように見えて、警戒心も強いのだ。
 
客の前では愛想をふりまく芸人が、私生活では人嫌いだったりするのと似た感じ?(……ちょっと違うか。。。)
鹿だって、TPO(時と場所と場合)をわきまえているのだ(笑)。
 
 
なぜ、そんなことがわかるかって?
 
答の一端は、この鹿の姿から推察してくれ。
 
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首に掛かっているのは……?
 
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発信機だ。これ、電波を受信すると、現在位置が把握できる。これで、各個体のホームレンジ(行動空間)を調査するために付けられたのである。(ちなみにホームレンジは、個体自身が自らの領域とするテリトリーとは別。)
 
鹿の移動と行動を調べたら、また新たな姿が見えてくる。

2017/04/11

TOKYOFMの「未来授業」

すっかり忘れていたのだが、以前TOKYOFMに出演したのは「いのちの森」という番組。
 
この収録の際、もう一つの番組も収録していた。
 
「未来授業」である。内容は日本の林業について。
4月3日(月)~26日(木)の4日間、毎日19時52分ー20時00分で放送された。
これはローカル番組でトウキョウFMでしか流れないものだが、ラジコプレミアムなどで配信したので全国でも聴取できたはず。またサイトからはポッドキャストで聞くことができる。
 
そのサイトを今頃、確認した。
 
 
1194から1197までの4回。
 
テーマは、
『日本は、森が増えている』
『新しいタイプの林業』
『林業の世界へ入るには』
『100年先を予測する力』
 
これは受けたインタビューを再構成したものだが、改めて聞くと、へえ、こんなことしゃべったのか、と(~_~;)。
一応の打ち合わせをして、こんなテーマでしゃべってくれ、あの話題を入れてくれ、という段取りは組んでいたが、ほとんどその場で思いついたものを話したものである。その点は、このブログと一緒(笑)。
かなりいい間違えていたり、吃っていたりしている。たとえば“平均年齢”というところを平均寿命と言ってしまっているよ。いやあ、自分の声を聞くのは恥ずかしい。。。
 
ただ、サイトの私の名前の漢字、間違っている。。。(訂正を申し込んだので、遠からず直ると思うけど。)
 
聞かなくてもいいけど、ま、こんなこともしているのです。

2017/04/10

Yahoo!ニュース「林業に熱い眼を向ける若者…」を書いた理由

Yahoo!ニュースに「林業に熱い眼を向ける若者になんと応えるか」 を執筆しました。

 
これは、発作的に書いた(笑)。
 
冒頭にあるように、我が娘もついに巣立って社会人一年生。進路に悩んだ……様子はないけれど、ようやく私も「保護者」から解放された。
 
そこで世間の若者への私なりのエールである。。。
 
 
私も、学生時代から今に至るまで、わりと多くの見知らぬ人物にメール(当時は手紙)を送っている。無視されることもなくはないが、想像以上の確率で返信をもらって、いろいろ教えてもらったり会いに行ったことも少なからずある。
 
その経験が、今の職業的な手段にも活かされたように思う。
だから、私もこの手の問い合わせに対しては真摯に向き合うことにしている。 
 
現在はメールという手段を使えば発信はわりと簡単にできるようになったとはいえ、なかなか勇気が要ることだ。しかし、臆せず行動するのは、学生の特権である。私も、多少の無礼は許す(笑)。が、デカい無礼があったときは容赦なく叩きのめす。懲りずに挑戦したまえ。
 
 

2017/04/09

奈良の鹿への餌やり禁止に?

ヨミウリオンラインに、こんなニュースが流れた。

 
 
冒頭を引用すると、
 
国の天然記念物に指定されている奈良公園(奈良市)のシカが観光客から菓子を与えられ、病気になるケースなどが相次いでいるとして、公園を管理する奈良県は、園内で販売されている「鹿せんべい」以外の餌付けを条例で禁止する方針を固めた。
公園のルールを定めた県立都市公園条例を改正し、違反者には5万円以下の過料(行政罰)を科すことを検討しており、2018年度からの施行を目指すとしている。
 
餌付け禁止という言葉はちょっと誤解があって、ようするに野放図な餌をやる行為を禁止するということだ。
これ、現場を知らないとピンと来ないかもしれないが、観光客がシカに餌を与えるケースは多い。しかし、シカが香辛料のきいたスナック菓子などを食べると、病気になって死ぬことがある。また菓子の臭いのついたビニール袋も食べてしまう危険がある。
 
ただ問題は観光客だけではないのだ。わざわざ遠くから軽トラで「餌」を運んでくる人がいるのだ。多くはパン屑とか野菜屑だが、ようはゴミである。大量に持ち込んでシカの群にばらまいている。
 
同じことは、ノラネコやハト、カラス、イノシシ相手にも起きているのだが、ようは動物に餌をやることで快感を感じる人たちがいるらしい。かわいいから、という理由を口にするが、彼らは、実は動物について深く考えていなくて、それで肝心の動物が病気になったり、増えすぎて糞をまき散らしたり、農作物や草木を食べるなど迷惑をかけることなど気にしない。単に自分が「餌を与える立場」に立ちたいだけだろう。
 
その結果、記事のように病気になるケースもあるが、むしろ妙な餌付けになってしまうことが問題だろう。ごみ箱あさりを教えるようなものだし、栄養も偏る。
 
加えて奈良公園では、シカの頭数が増えすぎて食べ物が足りなくなっている問題もある。だから樹木の若葉や樹皮、なかには飢えて枯れ葉まで食べている。そこに中途半端な餌やりをされたら、自然界の摂理としての頭数調整が進まない。
 
同時に「鹿せんべい」利権をおびやかす問題もある(⌒ー⌒)。
「鹿せんべい」の販売は、決まった業者メンバーに限られていて、新規参入は難しい。ちなみに、せんべいには奈良の鹿愛護会の証紙が巻かれていて、それが会の収入源にもなっている。一束150円だが、そのうち50円が愛護会の収入だ。この収入などで愛護会は奈良の鹿の保護活動を行なっている。
ところが、公園外では証紙を張っていない鹿せんべいを売る業者も現れた。かくして仁義なき戦いが始まるのであった……。(今回の餌やり禁止案が、そこまで考えているのかどうかはわからない。)
 
 
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さて、本当に餌やり禁止にするためには条例制定をしなくてはならないから、まだ決定とは言えない。記事は少々先走ったような気もするが、これが施行されたら鹿を取り巻く環境はどうなるだろうか。

2017/04/08

吉野杉の変木?

川上村で見かけた杉。

 
Photo
 
なんだろうなあ、この幹は。若い時期にクマハギにでも遇ったのだろうか。幹の表面が波打っている。輪切りにしたら星型?モコモコした不思議な形になるだろう。
 
これでは吉野杉どころか、並材にもならないよなあ……と思ったが、まてよ、思い切ってこの木の樹皮を剥いで磨けば、奇妙奇天烈な磨き丸太にならないだろうか。
 
四角く製材したって、不思議な模様が現れるような気がするが。 
並材ならぬ波材(笑)。
 
単純に、材として価値がない、燃料にしかならない、ではなくて、変木として扱えば別の道が開けるのではなかろうか。デザイン性の高い内装材に活かせないか。
数は出ないが、どうせ数はない。世界でこの一本だけ。高値を付けられそうな気がする。そんなコーディネーターがいたらいいんだけど。
 
 
……と思って周りを見ると、この木だけでなく、何本かあるんだよね。もしこれが、クマハギの跡だったら、獣害転じて銘木づくりになるじゃん。
 
なんて、おバカなことを考えてしまったのであった。

2017/04/07

信組の農業法人向けファンド

先に、まちづくりは不動産屋が手がけて上手く行っている事例が多くあるが、森づくりは金融機関が手がけられないか……とアップした。それに類する記事を見つけた。
 
全国9つの信用組合が共同で農業法人を育成する投資ファンドを立ち上げたという。その名は、信用組合共同農業未来ファンド
 
具体的には、北央(北海道)、秋田県いわき(福島)、あかぎ(群馬)、君津(千葉)、第一勧業(東京)、糸魚川(新潟)、都留(山梨)、笠岡(岡山)の9つ。加えて、恒信サービス株式会社(東京)と日本政策金融公庫、そしてフューチャーベンチャーキャピタル株式会社も出資して、投資事業有限責任組合を設立した。各信組が2000万円ずつ出資していて、総額が3億6000万円で運営期間は原則15年。
 
目標は、農業を核とした地方創生、6次産業化、異業種からの農業参入支援……。20~30件程度の投資案件を扱う予定だ。 
ちなみに東京が地盤の第一勧業信組が地方の信組の消費地・東京の窓口を務めるという。大消費地の農産物消費動向を農業地域に伝える意味があるかもしれない。
 
もともと農業法人投資円滑化法の改正で農業法人投資育成制度というのがつくられたそうなのだが、ま、そんな背景はともかく、金融機関が比較的農業に関心を強めている印象だ。
 
もちろん、本当に上手くいくの?という疑問もチラホラ浮かぶ(~_~;)。支援に値する農業法人があるのか、法人でなければダメなわけで、新規立ち上げの壁も高いかもしれない。
 
ただ、(JAなどではなく)外部の金融機関が、農業に眼を向けて本格的に動き出す先駆けではないか。農業異業種の目が売れ筋トレンドを示せたら、参考になるうえ勇気づけられる起業家もいるだろう。
 
 
さて、本ブログの趣旨からすれば、その次は林業界がターゲットになるだろうか……とつなげたいところだが、林業にそれだけの潜在的可能性を認めてくれる金融機関があるかどうか。いや、可能性はあっても、農業以上に面倒くさい障壁を感じるかもしれない。
しかし、農作物よりは量や単価が高く、消費対象が建築や土木など動くマネーが大きいから当たればデカいと見ることもできる。
 
 

2017/04/06

日本初の「登山愛好家」は誰?

今、ちょっとこだわっているのが、日本初の登山家は誰か、ということ。

 
ただし、登山と言っても日本では宗教的(修験道など)な開山が行なわれていて、役小角が葛城山や大峰山を開いたといわれる。また、大宝元年(西暦701年)に佐伯有若が立山を開山されたとされる。奈良時代より前、飛鳥時代である。
 
その後も山岳信仰が盛んになって、日本の各地の高山は、意外と早く初登頂が行なわれている。しかし、そんな修行的な意味合いではなく、山を登ることを楽しむ「近代登山」はいつから始まったか。
 
一般に言われるのは、幕末の鎖国を解いてから入国した外国人である。1860年には、イギリス公使オルコックが富士山に登った。その後も外国人による日本探検が行なわれて、各地の未踏?の山々を登っている。
 
そして1890年代にウェストンが日本の各地の山々に登って世界に紹介したことで、「日本アルプス」が知られるようになった。そして彼の著作によって日本人も目覚めて登り始め、1905年に「山岳会」を設立、これが日本の近代登山の幕開けとされ、ウェストンは日本の近代登山の父と呼ばれる。。。
 
ま、それはいいのだが、イマイチ面白くない。日本人だって独自に登山に目覚めた人がいるのではないか。宗教的、あるいは狩猟や林業、あるいは軍事目的のような、なんらかの職業的な登山でなく、山々の景色に憧れて登った人がいるのではないか? それも低山でなく、そこそこの高山で。
 
とまあ、イマドキの「日本スゴイ!」に迎合して外国人なんぞに関係なく山が好きだった記録のある人はいないか、と思ったのである。
 
 
で、ちょっとヘンな人を見つけた。
 
現在の大分県竹田市に江戸時代にあった豊後岡藩。ここの3代藩主中川久清である。京都に生まれて、徳川光圀とともに学んだとか、藩主になってからもなかなか名君と言われて、家老制度や奉行制度を制定したほか、水路開拓や検地もしている。
植林政策も熱心で、岡山藩から熊沢蕃山を招聘して植林のほか郷村制度の強化、ついでに?キリシタン摘発を行なったという。日本の森林学の祖とも言える熊沢蕃山の足跡と施策をたどる意味でも岡藩は重要なのだ。
 
そんな久清は久住連山が好きで、とくに大船山へと続く鳥居ヶ窪によく登ったのだ。久住連山は1700メートル級の山々が並ぶ火山群である。最初に登ったのは゛1662年8月23日という記録が残っている。
 
ただ、笑うのは自分の足で登ったのではなく、村人の背中に「人馬鞍」を付けてそこに座って担がれたのだという。ちゃんと藩主を乗せる家が決められていたというのだが……。
 
これでも登山というのか、と言われると困るのだが、少なくても信仰とか職業的な山登りではない。登って景色を楽しんだのなら、近代的?ではないか。
 
そして中川久清は、自らの墓を標高1400メートルのところに設けている。それが入山公廟と呼ばれる中川墓所だ。日本で一番標高の高い藩主の墓、というが……。子孫や家臣も、墓参りは大変だったはずだ(笑)。
 
 
ちなみに私は、高校生のときに、久住連山を縦走し大船山に登っている。当然、その頃はこんな話は知らなかったが……。
 
探してみたら、こんな写真があった。春山なんで、雪が残っていた。というか、雪の中のキャンプは寒かった思い出がある。だって、私が持ってきた寝袋を女子部員に取られたからだ。。。
 
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2017/04/05

明日香村の春景色

急な陽気で、つぼみだったサクラがいきなり5分咲き……で、2日目の今日は7分咲きぐらいか。

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明日香村稲淵の綱掛け神事。花はサクラかと思ったら「紅こぶし」だそうだ。写っている綱は雄綱。
 
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まだ葉の出ていない雑木林の上にかかる白い月。
 
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明日香村は、もう端午の節句なのであった。。。
 
それにしても平日なのに人が結構多い。明日香村の底力というか、ブランド力だな。村上げて飛鳥の魅力をつくっておる。もちろん、問題もいろいろ抱えているのは知っているが、それでも揺るがない。
 
 
もう一つ、オマケ。
 
1_2  
 
奈良公園で撮影する新婚カップル? 韓国人か中国人かなあ。こっちも人は多いけど(~_~;)。



2017/04/04

NHKならナビの土倉庄三郎

NHK奈良局の午後6時半から「ならナビ」というローカルニュースがあるが、そこで今日から始まった「やまと偉人伝 」の第1回目に土倉庄三郎を取り上げた。

 
実は私も若干だけお手伝いしたのだが、放送されたと言っても見られるのは奈良県民だけ……。
 
だから、ここでちょろっと紹介しよう。
 
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基本、人物の事績を紹介するもので、林業の近代化や教育、自由民権運動への支援などが取り上げられた。
 
が、なかにはさすがNHKという掘り起こしもある。
 
014   015
 
村人が持っていた日記帳に土倉家に関することの記述があったというのだ。これ、私もちゃんと知りたいな。
 
さらに、エヌエッケーの映像アーカイブスから吉野林業に関するものを見つけ出したそうだが、原木の運搬方法が描かれている。昭和36年のものである。
 
024  これは肩に担いで運ぶと言うもの。再現か?
 
が、貴重なのは現役の木馬による運搬が動画として残っていること。
 
025_2   027
 
028   029
 
さらに、川上村小学校の生徒による土倉劇が催されたこと。
 
036
 
土倉邸跡地で地蔵様を祀るお祭が開かれていること。
 
044
 
 
こうした記録もしっかりしておくことが大切だよなあ。
 
私も、今年はコツコツ土倉情報の掘り起こしを進めます。   

2017/04/03

まちづくりは不動産屋、森づくりは……

昨日の大学生との対話の中で、まちづくりの話題も出た。

 
まちづくりにも興味があるということなのだが、私もそれなりに持論を持つ。
それは。。。
 
まちづくりの主役は不動産屋、ということだ。
決して行政ではない。NPOのような市民運動でもない。
 
ま、この場合の「まち」がどこかに寄るのだが、ある程度の都会を舞台として見た場合、遊休地や空き家を有効活用して、できれはビジネスとして経済的に寄与することが、まちづくりと考えるからだ。
人が集まる店を入れる、住宅やオフィスなどにして賃貸・売買取引の物件に仕立てる……それにより地域を豊かにするのが「まちづくり」だ。
 
そんな仕事を担うのは何か。一般的な職業で言えば不動産屋ではないか。遊休物件を使いたい人や法人に斡旋する、いやその前に物件を手直しして魅力的に変える。もっと踏み込むと、街に必要な業界を呼び込み街の魅力を高める。
その結果、街の魅力が不動産の価格にも反映されれば、不動産屋だって儲かる。
 
この過程は、あくまでビジネスとして展開しなければならない。補助金を当てにして開発しようとしたら、その時点でゲームオーバーだろう。物件の基礎的なインフラ整備(たとえば道路整備とか地下にあった有毒物質の除去とかゴミの撤去……など)のために資金が必要なケースもあるが、そのための税金投入は「投資」として受け入れるべきだ。リフォーム、リノベーションなとに補助金は厳禁だろう。
 
 
では、同じことを山村・森づくりに適用すれば誰が主役になるだろう。
 
まずやるべきことは、利益を生まない森林として放置されている「物件」を魅力的に仕立て直すことだ。そして、その魅力に惹かれる法人・投資家などを斡旋して森林を流動化させる。その過程で経済的な恩恵を地域に落として山村活性化につなげる……そんなイメージだ。
 
ただし魅力的な森というのは、木材生産できる森というのとは違うだろう。林業で失敗した森なのだから、まったく別の魅力を付与して、林業界・木材業界とは違う業界に売るか貸し出さないと、活性化につながらない。
たとえば見映えのよい森に仕立てて、CSR的に森を欲しがる法人に貸し付けるビジネスというのもありなのではないか。あるいは天然水を汲み出せるようにするとか、教育に使うとか、キャンプ場などレジャー業も考えられる。その森で新規ビジネスを展開することで雇用などを生み出す。
 
そのためには土地の所有権と利用権(もしくは立木権)を分離して扱える仕掛けも必要かもしれない。吉野的には「借地林業」と同じ発想だ。
 
そんなイメージで森づくりを行なうなら、担い手は地方の金融機関ではないか。山村の荒れた森を街の小金を溜めた中小企業に斡旋するビジネスである。小金もない相手には融資すれば、金融機関としてもうま味がある(笑)。
行政がその役割を果たそうとしても企業情報を持っていないから上手くいかないし、おそらくお金が地域に落ちない。やるべきは地方銀行、信用金庫、信用組合……いろいろあるではないか。農林業、そして農山村を活性化させれば、自らのヒジネスにもつながる。
 
 
……ま、そんな妄想を拡げているのだが、実際の金融機関にそんな志を見せるところは見つからないね。

2017/04/02

日本はフィンランドに学べるか?

本日のお客さん。

 
大学生である。なんと、驚きの男子学生(笑)。
 
これまで幾多の学生が訪ねてきたが、中学生などを除いて、ほぼ全員が女子学生であったことを振り返ると、実に驚きなのであった。。(~_~;)。
 
彼は、某大学で建築を学んでいるが、木造建築に興味を持ち、そこから木そのもの、そして林業へと興味を拡げてきた。
そして、今年6月からフィンランドに1年間留学し、建築と林業を学んでくるという。そして、そのためにも日本の林業についても勉強しようと訪ねてきたのであった。
 
フィンランドの林業と日本の林業……。あんまり共通点はないように思える。
 
だって、私の手元にあるフィンランドの林業の写真と言えば……
 
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こんな化け物みたいな林業機械の紹介(~_~;)。あるいは筏による湖の木材輸送なんてものばかり。
 
だか、それゆえに面白いかもしれない。なんたって森林の6割が個人所有で、平均面積が30ヘクタール……日本と似ている。国有林は26%というのも似ているか。わりと木材生産組合が発達していると聞いたが。
 
もっとも、私は日本の林業の実際の姿を教える役割であるから「絶望の日本林業」について語った(⌒ー⌒)。問題点は山積みだが、それらをどのように改革すべきか方向性はある程度ある。が、改革をする気がない・勉強が足りない林業家に林政担当者。木材産業現場。。。
一方で建築業界も、木造建築の施主たちも、イマイチ木材や林業についてわかっていないことも多く。。。なんて話になるわな(;´д`)。
 
もちろん例外も語ったし、頑張っている人々も紹介したが、全体としては如何ともし難い自縄自縛状態。
 
 
さて、彼は今後鹿児島・宮崎・大分と訪ね歩き、そのほかの地域もいくつか回るつもりらしい。
そしてフィンランドで何を学ぶか、それをいかなる形で日本に持ち帰るか。
 
しかし、こうした学生が出てきたことが、もっとも救いというか、希望だね。
 

2017/04/01

怪しの森の怪しいワールド

4月1日。いよいよ決行することにした。

何かというと、以前から気になっていた山への潜入だ。ちゃんと遊歩道はあるのだが、そこから逸れて進むルートがあるようなのだ。その別れ道?を発見したものの、まだ奥へと分け入っていない。そこに分け入り、その奥にどんな世界が広がっているのか探検する……というミッションである。

昨夜は丸1日雨だったので、地面は濡れているのが気になるが、明日以降は少し忙しいので今日しかない。
 
まず別れ道に入った。当初は草ぼうぼうだったが、すぐに道らしくなる。落枝などはあるが、通るのにたいして支障はない。
 
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やがて池にぶつかった。太いコナラの根元が水に浸かっている。なんだか水の色が怪しい……。
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道はどんどん荒れてきて、通りにくくなる。しかし、ときおりさびた空き缶とかビニール袋などのゴミが落ちていて、人が来たことがある場所だと感じられる。そして滝があった。
 
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なんか不自然に感じた。滝の裏の岩が、なんだか積み石みたいに見える。
 
そして、さらに奥へと足を踏み入れると、もはや道はなくなるのだが、ブッシュをかき分けて進む。すると、なんだ、この巨石は?
 
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一辺10メートルをはるかに越える巨石がなんか人工的な切り口で立ちふさがる。ピラミッドを連想させる。
 
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今度は、いかにも加工した四角い石が散乱した場所に出た。ここから石を伐りだすことがあったのだろうか。しかし、何のため?大坂城の石垣ではないだろうな。。。
 
わっ、なんだ、ここは? 廃墟か。昔の集落跡か。
 
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ぎゃ、羽ばたき音が響いて見上げると……オオコウモリ!? 翼竜じゃないだろうな…。
ここはジュラシックワールドか。
 
 
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怪しげな世界に迷い込んだような……。
少し広場に出たと思ったら、何か立っている。またブッシュをかき分けて柱のような丸太の前に出ると。。。
 
 
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奇怪なトーテムポール。ここは、どこ? 誰が何をつくったの? ここに何があるのだ?
 
 
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こ、これは巨石文明の名残か? まるでインカか何かの遺跡のような。。。 
 
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あ、怪しげな祠? いや、何か地下世界への入口か……。しかし、こんな小さな穴に入れるのは誰だろうか。。。
地べたに這いつくばって、中を覗いてみた。
 
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え? 何? 何か動いた。人? コビト……?  まさかアリエッティ?
 
 
 
 
 
……その後、私は意識を失いました。
どうやって、この世界から脱出したのか覚えていません。でも、あの世界はたしかにあったのです。。。信じようと信じまいと。       
 
 
 
 
 

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森と林業と田舎