4月1日。いよいよ決行することにした。
何かというと、以前から気になっていた山への潜入だ。ちゃんと遊歩道はあるのだが、そこから逸れて進むルートがあるようなのだ。その別れ道?を発見したものの、まだ奥へと分け入っていない。そこに分け入り、その奥にどんな世界が広がっているのか探検する……というミッションである。
昨夜は丸1日雨だったので、地面は濡れているのが気になるが、明日以降は少し忙しいので今日しかない。
まず別れ道に入った。当初は草ぼうぼうだったが、すぐに道らしくなる。落枝などはあるが、通るのにたいして支障はない。
やがて池にぶつかった。太いコナラの根元が水に浸かっている。なんだか水の色が怪しい……。
道はどんどん荒れてきて、通りにくくなる。しかし、ときおりさびた空き缶とかビニール袋などのゴミが落ちていて、人が来たことがある場所だと感じられる。そして滝があった。
なんか不自然に感じた。滝の裏の岩が、なんだか積み石みたいに見える。
そして、さらに奥へと足を踏み入れると、もはや道はなくなるのだが、ブッシュをかき分けて進む。すると、なんだ、この巨石は?
一辺10メートルをはるかに越える巨石がなんか人工的な切り口で立ちふさがる。ピラミッドを連想させる。
今度は、いかにも加工した四角い石が散乱した場所に出た。ここから石を伐りだすことがあったのだろうか。しかし、何のため?大坂城の石垣ではないだろうな。。。
わっ、なんだ、ここは? 廃墟か。昔の集落跡か。
ぎゃ、羽ばたき音が響いて見上げると……オオコウモリ!? 翼竜じゃないだろうな…。
ここはジュラシックワールドか。
怪しげな世界に迷い込んだような……。
少し広場に出たと思ったら、何か立っている。またブッシュをかき分けて柱のような丸太の前に出ると。。。
奇怪なトーテムポール。ここは、どこ? 誰が何をつくったの? ここに何があるのだ?
こ、これは巨石文明の名残か? まるでインカか何かの遺跡のような。。。
あ、怪しげな祠? いや、何か地下世界への入口か……。しかし、こんな小さな穴に入れるのは誰だろうか。。。
地べたに這いつくばって、中を覗いてみた。
え? 何? 何か動いた。人? コビト……? まさかアリエッティ?
……その後、私は意識を失いました。
どうやって、この世界から脱出したのか覚えていません。でも、あの世界はたしかにあったのです。。。信じようと信じまいと。
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