なんと、伊勢神宮で講演を行うことになった。
9月2日(土)13時~14時30分
伊勢神宮せんぐう館催事室
演題 森林は街がつくった
講師 田中淳夫氏(森林ジャーナリスト)
内容 「森林を求め、林業を生み出したのは街の人である」をテーマに、日本林業の近現代史と現況について解説を行い、あるべき林業の未来像をお話しいただきます。
※聴講を希望される方は当館ウェブサイトのお問い合わせフォームか電話・FAXでお申し込みください。 当日受付も可能です。(定員40名)
※いずれも聴講無料ですが、別途入館料が必要です(大人300円)
☎ 0596-22-6263
ところで、式年遷宮記念せんぐう館は、2013年の第62回式年遷宮を記念して開館した新しい施設。場所は、外宮(豊受大神宮)にある。一般に参拝客がよく訪れる内宮(皇大神宮)とは違うので要注意。(伊勢市駅前)
そして注目すべきは、現在開催中の企画展示である。(9月25日(月)まで)
「式年遷宮はつづく―御杣山ー」
「御杣山」とは、式年遷宮の造営に必要な御用材をいただく山のこと。
かつては伊勢周辺の山々に定められていた。しかし式年遷宮に必要なヒノキの適材不足となり、江戸時代以降の御杣山は、木曾地方(長野県・岐阜県)に移される。
一方で、明治時代に神宮の宮域林でも必要な木材を生産できるようにと森づくりが進められ、第62回式年遷宮では一部を宮域林から伐りだしている。
今回の展示は、御杣山変遷の歴史とその背景を解説しているのだ。
私は現地の展示は見ていないのだが、展示説明資料だけ拝見した。これがスゴイのだ、日本の林業史の一端を示しているかのよう。
たとえば鎌倉時代に東大寺大仏殿を再建した重源上人が伊勢に訪れた話もあり、もしかして東大寺に伊勢神宮の木を使わせてくれと頼んだ? 形跡もあったりする。
これは、常設展示の様子。古い林業・大工道具や、外宮正殿の原寸大模型もある。
現在の宮域林。約5446ヘクタールあるが、将来木施業が取り入れられ、200年生のヒノキを育てる針広混交林になっている。(せんぐう館を訪れたら、この森に入れるわけではないので、念のため。)
多分、日本の森林史的にも、林業的にも、伝統建築的にも面白いはず。私は、講演ではそんな展示を引き継いで、近現代の森林事情を放すつもりだ。もっとも自分の講演より、それらを観覧することを楽しみにしている(^^;)\(-_-メ;)。
よろしければ、お伊勢参りついでに参加ください。
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