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2017/09/13

「みえ森林・林業アカデミー」創設の位置づけ

三重県の鈴木英敬知事が、2019年度に「みえ森林・林業アカデミー」を創設すると発表した。

19年度というのは、平成31年4月だそうだ。ちなみに事務局は、津市の県林業研究所内に置き、キャンパスは全県とか。
 
 
この記事だけだと、「また林業大学校が増えるのか」と感じた人も多いのではないだろうか。この数年で続々と林業大学校が誕生している。たしか、現在全国に19校だったかがオープンしているはずだ。
 
一応、特徴としては新規に就業する人ではなく、すでに林業職に就いている人が再び学ぶ場である。また林業現場の担い手だけでなく、林業経営者を育成するコースも設けることだろうか。つまり林業経営者と中間管理職、現場作業者と役割に応じた3コースに分かれている。加えて、森林・林業施策に通じた市町職員を育てる講座も考えているらしい。学び直しの大学校としては新しいだろう。
 
が、実はそうした林業の学び直しは、鹿児島大学と愛媛大学にも社会人コースとして設けられているわけで、まったくなかったわけではない。
 
 
しかし、これだけでは全体像が見えないと思う。そこで老婆心ながら? 私がちょっと補足説明。
 
Img001   
 
今のところのイメージ。学内にディレクター、マネージャー、プレーヤーの3コースというわけだが……。
 
実は、もっと大きな目で見た3コースもあるのだ。それは、紀伊半島の3県(和歌山県、三重県、奈良県)の役割分担だ。
 
すでに和歌山県は、今年度農和歌山県農林大学校をスタートさせて、主に林業現場の作業員の養成に取りかかっている。
 
そこで、こんな構想がある。
 
Img002  
 
和歌山県は、林業への新規就森者の養成を手がけている。そして三重県は、既就業者のステップアップを手がける学校をめざすわけだが……実は、その後に奈良県が控えているわけだ。奈良県も負けじと林業大学校相当の学校をつくる構想がある。仮称・フォレストアカデミー。それがフォレスター養成を手がける。と言っても国のフォレスターではなく、いわば紀伊半島フォレスターになるのだろうか。
 
もっとも、奈良県はいつ開学するのか、本当につくるのか、まだ姿が見えていない(~_~;)。
 
この構想は、3県の紀伊半島知事会議で合意しているから、絵空事ではない。
正直、こんな県を超えたデカい絵を描いてみせたことに感心している。奈良県、やるなあと(^o^)。別にヨイショしているわけではないが、近来なかったように思う。
 
だいたい隣の県が林業大学校つくったからうちもつくるぞ、という発想が多いのではないか。でも中身は横並びで、生徒の取り合いをするということが多くなる。
 
もちろん、本当に3県でこんな棲み分けができるのか、生徒を集めることができるのか、まだまだ予断を許さないけどね。
それに働きながら学ぶことが現実にできるのか、あるいは高い経営力を学んだのに活かす場を与えられるのか。。。という点も課題だろう。
 
ただ国がつくった森林総合監理士は、単なるペーパー資格になりつつあるのに対して、岐阜県は、新たに地域森林監理士を立ち上げ、現実に使える林業資格と林業人の育成に取り組み始めた。全国画一の人材ではなく、地域密着型の人材である。
 
紀伊半島3県は、同じく地方独立型林業人材を生み出せるだろうか。
 
 
少なくても国は、地方の邪魔だけはしないでくれ。総務省が地域林政アドバイザーなる役職をひねり出し、県を飛び越して市町村に働きかけているのが気になるが……。

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