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2017/10/27

来年度予算要求④流通コスト対策

来年度の林野庁予算要求内容も、先週に①、②を紹介し、③に相当するのはYahoo!ニュースに書いたので、今回は④になるのだよ。
 
 
今回は、川上側から川中・川下側。流通コストの削減を後押しする施策を考えているようだ。
その方法は、伐採から建設までの各業種を連携させること。それによって無駄を省き、コストを圧縮させようというわけだ。そこで連携ができた製材所を支援する。つまり建設業者との連携ができている製材業者に対して優先的に補助対象とするという策。
木材加工施設などを造る際の補助金は、現在もあるが、ちゃんと売り先も確保しておけよ、ということだろうか。
 
私はずっと林野庁を貶してきたように思う人もいるかもしれないが、,これはいいんじゃないか? と、珍しく褒める。
売り先とそこで必要とされる木材の質(木取り)がわかっていれば、無駄が出ないことは以前から指摘されてきた。しかし、みんな化かし合いをやっている。いかに安く買いたたいて、高く売るかに腐心してきたからだ。だから、どの業者も疑心暗鬼になる。それを補助金をチラつかせることで、連携させようというわけだ。
 
一方で、伐採から製材、そして建設まで全部こなす業者を増やす算段もしている。たとえば製材業者が伐採事業に進出する際、設備導入を補助するそうだ。
 
これは、どうかなあ。どの業態も、結構なノウハウを必要とする。建設なんて、簡単にできないし、しても販売ノウハウを持つのは大変だ。
家の産直を謳って、山側の業者が欠陥住宅ばかりつくったり、逆に川下の工務店が原木や製材を買い叩いた事例を思い出す。
一方で「顔の見える家づくり」を持て囃した時代があった。まさに伐採から製材、建築までネットワークを組んでトレーサビリティのも持たせる方法だった。だが、結果的にほとんどのネットワークが休眠してしまっている。結局、ここでも疑心暗鬼になって、誰がどれだけ儲けるか、利益配分がおかしくなった。
 
結局、多種業界を一社でやろうとして成功できる地力のあるのは、相応の資金力と人材を揃えられる大手だけになるような気がする。
 
A材対策というものもあった。今売れるのはB材C材D材と安いものばかり。質が良くて利益も大きい建築用材の需要拡大の必要性がある。
そこでA材に関して、強度と乾燥度を担保したJAS認定を受けた木材を工務店・ビルダーが購入した場合に補助金を出す案だ。
 
なぜこれが、A材対策になるのかよく理解できない。
そもそもA材を使わず、集成材やパネルを使う建築の場合は関係ない。補助金分を儲けるめに、工法を変えてまで無垢のA材を使おうというビルダーがどれだけいるのか。
いっそ、補助金をビルダーに払うのではなく、A材が売れたら山側に払うのならわかるが。もっとも、これもビジネス的モラルハザードだなあ。

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