某高校2年生から、質問のメールが届いた。
なんでも、河合塾の第一回京大即応オープン模試の、地理Bの問題の解答解説文に「安い外材」についての記述があったのだそうだ。
問題は、1960年代から70年代にかけて国内の木材生産量が急減した点を、木材と需要と供給の面から50文字以内で書け、というものだ。
私のブログや著書を読んでいる某君は、まだそんなことを言っているのかと思ったのだが、農水省の統計を見ても1970、80年代は外材が安くないとは確認できませんでした……というものであった。
実際、解答解説文には、次のような文があると添付してくれている。ちょっと問題個所を拡大したのだが。。。
いやあ、こんな問題、私なら50文字で書けないようなあ。500文字は必要だ。
ともあれ、私も解説しました。極めて簡単に言えば、70~80年代は外材の方が国産材より安かったのだよ、ということになる(~_~;)。
もともと50年代から始まった外材輸入は、ずっと国産材より高かったのだが、70年代に入って為替が変動相場制に移行して円高が進行することで、一気に安くなった。この時期は、たしかに外材の方が安くて、それに国産材は負けていた面はある。
だが90年代に入って、再び国産材の方が安くなっていく……が、2000年代はまた乱高下する。(返答では、もっと詳しく書きました。)
その資料としては、やはり森林林業白書である。取材による聞き書きも含まれるが。
ともあれ、高校生の林業オタクがいたことに感心した(笑)。もっとも学校には、話の通じる友達がいないそうだが(~_~;)。
ただ、教科書には「世界と日本の林業」という題でまるまる1ページ語られているそうである。そうか、最近の教科書では、また林業が復権しているのか。
なかなか勉強になりますな。私も、高校の教科書にも目を光らせようか。
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