巨大イオンモールを訪れたのだが……さすがに空間がゆったりとしている。通路も広い。収益につながらぬ床面積をたくさん取るのは余裕の現れか。もっとも、週末などには、そんな空間にも来客があふれているが。
そんな通路に目立ったのが、こんなベンチ。
そこかしこに、座るところを設えてあるのだ。通常、通路の真ん中にベンチを置けば、通行の邪魔になりかねないし、地価を考えたらもっと有効な利用法があるだろうに、テナント何軒分の面積をベンチに費やしているのか。。。゛
と考えがちなのだが、最近はイオンに限らず、各地にベンチが目立つような気がする。
一つは高齢者対策かな? 老人は歩き回ると疲れてへたる。休むところを提供しないと地べたに座り込みかねない。いや、イオンモールに行くと疲れるからと次は来なくなるかもしれない。ゆっくり休める場所をつくることが、再来訪を促すのかもしれない。
さらに座るところを設けたら、そこに人が座ることによってモール滞在時間が長くなり、買い物をするチャンスも増えるという戦略か。そういや子ども連れもよく座っている。
ショッピングモールの経営としては、よいところに目をつけたと思う。
もともとは、商店街の滞留時間を増やすにはどうするべきかという発想だった。各地に寂れた商店街をよく見かけるからだ。地元にもある。。。
私自身も、散歩していて、ちょっと腰掛けるところがほしいという気持ちがあった。また友人などと話すときも、喫茶店に入るほどではない時に、目の前の街角にベンチがあったら、座るかもしれない。そして、その前にアイスクリーム屋とかたこ焼き屋があったら、つい食べるかもしれない。そんな思いつきだった。
そのことを探してみると、アメリカ・フロリダ州のセントピーターズバーグであった。
詳しくはリンク先の記事を読んでいただきたいが、実に面白い。やっぱりベンチを街角に置くだけでまちおこしになるのだ。
もっとも私がさらに驚いたことは、この記事の筆者らはベンチ・プロジェクトを立ち上げ「ベンチ研究家」という肩書を使うと宣言していることだ(笑)。やられた。先に取られた、と思ったね。私は肩書を付けていなかったよ。
こういうのは早い者勝ちなのである。潔く譲ろう(;´д`)。私は……また別の肩書を探すよ。ベンチ・ジャーナリストとか? オイオイ
森林・ミツバチ・ベンチ・ジャーナリスト…肩書きいっぱい…
)^o^(
ますます忙しくなりますね
木でベンチを作ろうと前々から構想を練ってたので私はベンチ職人と名乗りましょう。
ん? たまにコメント投稿する方の名に響きに似てるな…
投稿: | 2017/12/24 00:56
僕が以前住んでいた町では、その町のいわば銀座通りに可動性の椅子を置くプロジェクトをやっていました。
https://proinnerstadtbasel.ch/news/wohlfuehlen-in-der-basler-city/
地面に固定せず可動式なので、毎日椅子の場所やグルーピングが異なり、市民の活動を可視化しているようでとても面白かったのを覚えています。元々同市は公園などで可動式家具を採用していますが、都心部では初です。数あるアーバンファニチャーの新しい形かなと思って見ていました。可動式なのに盗まれない社会って世界を見回しても限られているとは思いますが、ベンチジャーナリストのご参考になるかと思い投稿しました(笑)。
投稿: スイス | 2017/12/24 10:41
いえ、逆です。肩書を増やして仕事も増やそうという姑息な発想です(笑)。
ベンチ職人、いいじゃないですか。もっと派手にベンチ・アーティストとか、ベンチ・プランナーを名乗ったら依頼が来るかもしれませんよ\(^o^)/。
せっかくだからコメント欄にも肩書付けてください。
投稿: 田中淳夫 | 2017/12/24 10:43
お、スイスからありがとうございます。
バーゼル市ですか。そのプロジェクトが今も進行中とは!
しかし、可動式というアイデアはいいですね。
数年前にスイスに行ったときは、森の中にベンチが多数あるのに感激しました(笑)。森散歩用ベンチも町や森の格を上げるんじゃないか。
投稿: 田中淳夫 | 2017/12/24 10:47
ベンチセラピー、ベンチヨガ、ベンチ教室、長椅子呼吸法、ベンチー企業、ベンチーズ、ベンチ組合… やられる前にやらねば…
投稿者名つけてみました。
投稿: ベンチマン | 2017/12/25 00:45
ベンチマンさん、ようこそ! ベンチ起業、いっぱいできそうですね。
投稿: 田中淳夫 | 2017/12/25 23:19