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森と林業と動物の本

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2017/12/13

巨木林の伐採

先日、東京のライターを吉野に案内する機会があったのだが、そこで吉野林業についてもかんじてもらおうと山に入った。

 
めざすは巨木林である。本当は中奥の森まで行きたかったが、ちょっと時間が足りない。
そこで高原をめざした。ここにも250年生の吉野杉の林立する森がある。ただ、このところ少しずつ伐採していて、その一部が明治神宮の鳥居にもなったのである。
 
 
が、車で高原の集落をすぎて、いよいよ森の奥に進むと、なんだか伐採の臭いが……(笑)。
 
そして、ようやくたどりついた森はこんな具合であった。
 
5
 
ふえ~ん。巨木はみんな伐られていた……。わずかに尾根筋や川筋に何本か残っているが、森という雰囲気は消えている。
 
切株はみんな直径1メートル超のものばかりで、それ自体も迫力はあるのだが、やっぱり高く伸びていないとなあ。
 
ちなみに、以前はこんな様子。
 
4 これは10年以上前の撮影か。
 
 
誤解のないように触れておくが、伐採したことをケシカランと言っているのではない。人工林であり、そこに生える木を収穫するのは当たり前のことである。永く残せば、雷に打たれたり強風で倒れたり、傷つく確率も高まるので、適度な時期に伐採するのは林業なら当たり前。
とくに明治神宮の鳥居になったと言えば、満足度も高いだろう。
 
あえて言えば、皆伐ではなく、少し残しておいてほしかったが……ようするに、外部者に見せる森が欲しいということである。
 
 
ちなみに伐採された谷の奥には、こんなシーンも。
 
1
 
これだけの巨木を、ちゃんと切株の上に乗るように倒しているのはさすがだね。
葉枯らし乾燥をしているのだろう。
 
 
吉野には、まだまだ植えられた巨木が残っている。100年生は当たり前、200年生もそこかしこに見る。ただ、それは過去の遺物であって、現在から未来へ残す森はダイジョーブだろうか。。。

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コメント

なんか寂しいですね…
冬季なのでよけい…ハゲちょびん(T-T)
勝手に一面パンジー植えちゃいましょう。
叱られるのは田中様♪

パンジーか……。ちょっと育つかどうか自信がない。
むしろスイセンやシバザクラ、あるいはカタクリを一面に植えて花の名所にした方がいいかも。

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