無料ブログはココログ

森と林業の本

« 西粟倉村で森林信託 | トップページ | 朝番組で桜ジャーナリスト »

2018/03/05

北海道にも林業大学校?

北海道が、「道立林業大学校」の設立をめざしているそうだ。
 
2020年度に設立予定で、これまでに十勝や後志、網走、厚真・むかわ両町など13地域が誘致活動を展開。それぞれが期成会を立ち上げて運動をしている。
 
この林業大学校構想は、今年3月末までに設立の基本構想を策定するという。大雑把には、2年制で、高卒以上の40歳までが対象……とのこと。
理由は、やはりカラマツの約8割、トドマツも約6割が樹齢40~50年の伐採時期を迎えている。40~50年で伐期とは、安く見られたもんだ。
ちなみに2015年度の林業従事者は4272人。微増傾向になるが、伐採のほか造林と苗木の生産に関わる人材が減少しているからだそうである。
 
まあ、これまでのように丁稚奉公的な人材育成では行き詰まりを感じるし、そもそもまともに指導できる組織(企業や組合)は少ないだろう。その点は、とりあえず「学校」の名をつけて、基本をシステマチックに教える場を設けるのは悪いことではない。ちゃんと、森林の将来像を描ける人材を育てるのなら結構なことだ。
 
しかし、結局は現場作業員の速成を求めているのかと思うと……やっぱり暗くなる。
 
それに募集は増えているが、応募者が増えているわけではない。すでに全国的に乱立した林業大学校では、定員割れを起こしていることを調べていないのだろうか。各学校が生徒を取り合う様相を呈しているのだ。
 
それにだ。この手の学校はどう考えても赤字なわけで、自治体としてはお荷物になる。目先の林業活性化のためとはいえ、負債を抱えたいと名乗りを上げるとは、勇気のある自治体が多いことに感心する。
 
 
こうなると、全国乱立林業大学校の生徒分取り合戦を展開してもらいたいものである(⌒ー⌒)。
 
 
 
 

« 西粟倉村で森林信託 | トップページ | 朝番組で桜ジャーナリスト »

政策・行政関係」カテゴリの記事

コメント

皆様お疲れ様です。近年の林業教育は、緑の雇用や林業大学校等、来て頂いている感があり過ぎだと思います。職人の世界では、技術は盗むものだと言われています。盗まなくて良いですが、興味を持ち自ら技術を取得してやろう!と言う気構えが研修生に足らないですね。古いかも知れませんが、精神力も鍛える学校も必要なのかも知れません。

あまり職人的な世界にすると生計が安定するレベルに持って行くのが難しくなりますからね。独立するまで住み込みで奉公して師匠の生活の面倒を見る代わりに生計の面倒は見て貰えるという関係が学校では成り立ちませんし。
ただ、通って研修を受けるだけで一人前にしてもらえるなんて甘い考えの学生が多いなら問題ですね。電波の届かない山の上で事故でも起こせば「痛い目に遭う」程度じゃ済まない話ですから。

現在各地で進んでいる林業大学校設立ブームは、基本的に現場作業員の即席養成を目的としています。職人かたぎの作業員はいらないんですね。

でも、本当に必要なのは、自分で考えて自分で決断して森林経営をできる人。かりにそれが一現場作業員であっても。
そろそろ教育方針の転換を図らないと危険です。

林業学校向けの『教育指導要領』ですかね。!?

林業大学校向けのテキストづくりの仕事できませんかね?

林業大学校向けのテキスト作りを手掛けることこそ田中先生の出番だと思います。

林業のあるべき姿や学生が担うことの意義などを『バックキャスティング手法』等を駆使して『甘味・苦味・酢味』迄も交えたテキストが作れるのは『田中さん』を於いて他に居ない、と確信します。

写真撮りの仕事は、当職を使ってください。(笑)

甘味はあるかなあ。苦味、辛味、渋味……。
いや、「自分で考えろ」の1行だけだったりして。

教わるものではありません。自己研鑽あるのみです!

まず講師の学校をつくることから始めよう。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 北海道にも林業大学校?:

« 西粟倉村で森林信託 | トップページ | 朝番組で桜ジャーナリスト »

December 2024
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

森と筆者の関連リンク先