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森と林業と動物の本

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2018/04/22

山菜採りのモラル

少し野山歩きをした。主に生駒山中の大阪府立公園。

 
わりは平坦で遊歩道もしっかり入っているのでセッセと歩くにはいい。ジョギングしてもよかったのだが、歩きたい気分だった。
 
そこで見かけたのは、山菜採りノハイカーである。幾人も袋を手に道端の草を摘んでいる。主にイタドリが多いかな。山菜採りのシーズンというわけだ。
 
こうしたシーンを目撃すると、山菜を摘むことの是非を考えてしまう。
なんだか春の野山で山菜を採るのは当たり前というかブームにもなっているし、それこそネットには山菜の採り方までいっぱいアップされている。しかし、本来栃の所有者の許可を得ずに採取するのは窃盗である。
 
実際、山菜の宝庫とされる農山村に出没する山菜泥棒は問題になっている。根こそぎ採るとか、地面を荒らす、ときには農作物まで盗む輩までいるからである。山の持ち主からすればトンデモ野郎となる。
 
法律的には、許可のない山菜採りは犯罪だが、現実として国有地・公有地、いや私有地でも節度ある採取は黙認されているし、仮に告発しても説諭で終わってしまう。商売用に採取するのではなければ、送検されることはないだろう。
だから問題は、「節度ある」採取量の判断が問題なのだ。
 
 
そこで気になるのは、ヨーロッパの森林自由権だ。中欧・北欧などには森林には誰でも入れる権利があって、そこで山菜やキノコなどを採取することも認められている。
かつて日本向きのキノコをヨーロッパで採取して輸出する構想を考えた人がいたが、誰でも採れるのならビジネスにならないことがわかって断念したそうだ。
 
では、なぜヨーロッパでは日本的な「根こそぎ」採取とならないのか。
やっぱり「伝統」とか、モラルの問題なのかなあ。あるいは相互監視のシステムがあるとか。ようするに日本は劣っていると(;´д`)。
 
 
ところで、今年もタナカ山林にタケノコを探しに行っているのだが……昨年に続いて今年もダメ。ほとんど全滅状態だ。
 
1841_1
 
早くから、根こそぎ採っていくヤツがいるのだよ(-_-メ)。
 
それが……イノシシなんだな(泣)。太刀打ちできない。。。日本のイノシシにモラルはないのか?

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