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森と林業と田舎の本

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2018/04/21

奈良市写真美術館の「森」展

奈良には、写真美術館がある。正確には「入江泰吉記念奈良市写真美術館」。

入江泰吉の残した古都奈良の写真を常設展示する美術館だが、このほど「上田義彦 FOREST 印象と記憶1989-2017」という展示会もやっているという。そこで出かけてみた。
 
……それが、なかなか渋い路地の奥なのだよ。車で行ったら、通れるか心配になるほど。そんな奥に見知らぬお寺があったり、市井の生活が覗けたり。ある意味迷路だ。路地マニアの聖地だ、と多少興奮しながら進む。
 
で、到着すると、なかなか立派なのですよ。
 
1
 
実は、以前も来たことがあるのだが、中には入らなかったので、今回初めての入場。
 
奈良の世界遺産登録20周年記念展もしていて、こちらは入江泰吉の名作が展示。さすがにうなる構図。……実は弟子が全部セッティングしていたという裏話も聞いているが、改めて入江作品に向き合うのもよろしい。
 
 
さて、肝心の「FOEWST」展だ。
 
チラシはこんな風。
 
Img001
 
意外だったのは、主に撮られた森は、アメリカのワシントン州クイノールト(quinault)というネイティブアメリカンの聖地であったこと。つまり針葉樹と照葉樹の温帯雨林だ。
 
それが、暗い(笑)。密生した森の中にすっぼり入って、目の前の大木(主にダグラスファー)を執拗に追いかけたように感じた。私は森の風景を森全体を俯瞰した「鳥の眼」、草木にクローズアップした「虫の眼」、そして猿の眼」で見るとよくいうのだが、これは「猿の眼」で見た風景だ。森の草木の間に入って、自分を包み込むように繁る目の前の風景。美しくない。鬱陶しい。そんな風景が切り取られている。
 
普通、森の写真というと、生命力があふれて安らげる空間として描くことが多いと思うのだが、そうした視点と一線を画している。
 
上田氏は、そのほかに屋久島や春日山の森も撮っているが、だいたい構図は一緒だ。なるほど、森に対してこうした眼を向ける人がいるのか……と妙な点に感心した。
 
 
5
 
展示室は半地下にあり、そこでイスに座って庭に向き合える。

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