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2018/04/11

山崩れと森林と

今日は散髪に行った。

 
長年同じ店に通っていて、世間話も同じようにするのだが……今日は、ちょっとしたことから大分県の山崩れの話題となった。
 
11日未明に、大分県中津市耶馬渓町で発生した山崩れである。6人が死亡・行方不明になって今も救助活動が続けられているが、ちょっと不思議な山崩れである。
このところ、ほとんと雨は降っていなかったし、地震も起きていない。それが、急に高さ100メートル、幅と200メートルに渡って崩れるとは。まだメカニズムはわかっていない。
 
ニュースでは、地質やら地下水やら過去の地震やら、いろいろな要因を説として上げている。今後少しずつ解明されるだろうか。
 
私自身も、何も知らないのだがニュースの写真を見るかぎりは、深い地盤から崩れていることが読み取れるから、地質の深い層で何か異変があったと見るべきだろう。
 
 
さて、理容店ではまだ何の情報もないわけだが、店主のいうことには「朝のニュースでは、生えていた木の根が浅かったそうですわ。木が深くまで根を伸ばせなかったから崩れやすかったんですかね」
 
うむむ。こうした声を聞くと、いやいやそうじゃない、樹木の根は土壌層しか伸びないし、そもそも地盤深くから崩れているところを見ると、表面の樹木は関係ないと思うよ……と意見したくなる。なるが、しなかった(笑)。
 
そういう大人げない意見はしない。そうかなあ。。。と相槌を売っておいたのである(⌒ー⌒)。
うん、私は大人だ。
 
 
あくまで店主の発言は、朝のニュースで言っていたコメンテーターの意見なのだろう。ただ、山崩れと森林を結びつけたがる人は多いと感じたのである。
 
これは裏返せば、一般人には森林に対する過度な期待があることを示しているのだろうか。
ただ山崩れイコール豪雨とか、山崩れイコール森林整備不全といった短絡的に考えない方がよい。
 
人にとって森林とは大きな自然の象徴だ。しかし、地質や地形はさらに巨大な自然であり、森林はその中では小さな部品にすぎない。そして地質なんて、地球全体からすれば小さな自然の皺の一つなんだろう。
 
このスケール感を失わないで「自然」を眺めていきたい。
 

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

中津市耶馬渓の山崩れは、「杉の森に強風があたり斜面を動かした」、と林業家が指摘されております。そう言えば、阿蘇大橋を崩した山も杉の森でしたね。杉が悪いのではなく何の知識がないまま何所にでも、杉を植えた事が間違いだったようですね!

それはないと思いますよ。杉の森がどんなに高くても、樹根の深さはしれたもの。崩壊現場は深層の岩から崩れていましたから。
 
それそも、森林は崩壊に関係しないというのが本記事の趣旨です。

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