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2018/05/06

キャッチーな後藤語録

本日、大分から帰った。

 
もう、お気づきの人もいると思うが、大分を訪問したのは臼杵市の後藤國利氏にお会いするため。そして後藤氏の所有する山林(後藤山林)を見せてもらうとともに、多くの林業家と囲む会を開いていただき、大いに歓談した。
 
そこで見聞きしたこと、出会った人々、私が感じたことはおいおい紹介するとして、今回のもっとも印象に残った点に触れたい。
 
その前に、簡単に後藤氏を紹介すると、元大分県会議員であり、前臼杵市の市長である。所有と委託などを合わせると、約300ヘクタール弱の森林を管理しているそうだが、そこで進めているのは恒続林づくりである。わかりやすく言えば、針広混交林。
 
『現代林業』誌などで相談コーナーなどを担当していたこともあり、林業界では有名人だが、私が最初にお会いしたのは3、4年前の宮崎県で開かれたシンポジウムだった。
 
そこで後藤氏の語った内容で私が強烈なインパクトを残した言葉が、
 
スギ・ヒノキ林は緑マントのペテン師 である。
 
1
 
林縁部は枝葉が伸びて緑色だが、その中は暗くて下層植生もなくなった状態。緑の山と思わせて、沙漠のような不健康な森を指す。
 
緑マントのペテン師。これは見事な表現だなあ。。。と思っていた。
 
今回は、また名言を発した。
 
戦後、「はげ山に木を植えよう」と国上げて造林(針葉樹人工林づくり)に励んで約60年。ようやくはげ山に木々が茂り緑になった。植えられなかったところにも雑木林が成立し、最近は照葉樹林(スダジイなど)が大きく林冠に枝葉を伸ばし、潜在植生にもどりつつある。
 
いわば、傷口にかさぶたが張った状態。もう少しで全快する……。
 
だが、林野庁は、そんな山の木を全部伐ってはげ山にもどして、地肌に切り傷を入れて、またスギを植えよう、という方針である。
それは、強引にかさぶたを剥がし、再び血を流す所業である。
 
 
いかがだろうか。林野庁の政策はかさぶたを剥がすこと。
 
私は、林野庁のことを「カイバツくん」と呼ぶことにしているが、その政策は「かさぶた剥がし」。
 
これ、いいなあ。使わせていただこう。皆さん、流行らせましょう(笑)。
 
 
もう一つ。後藤山林にあった看板もお気に入り。
 
172
 
杉の50代は青春真っ盛り
 
これだ! そうだ、スギだけでなく、私も青春真っ盛りだ!!
 
いや、その、スギの伐期が50年というのはおかしいという意味なんだが……私も青春だ!
 
後藤氏の言語感覚はスゴイ。キャッチーな言葉を発することで人々の心に焼き付けるのだ。ちなみに御歳78歳というが、やっぱり縄文杉ぐらいは生きないといけないねえ。

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コメント

おはよう御座います。何処でも皆伐再造林には反対です。作業性が良く、肥沃な土地に植え育てるのが良いかと思います。作業道が作設できない様な山林は治山治水の為に針広混交林化。幼木時期に手入れがされ、製材時に歩留まりの良い大径木を育てる事も将来に向けた林業として面白そうです。

後藤山林の針広混交林化はなかなか素晴らしいです。広葉樹を入れるための誘導伐も行っています。

もう一つ、年輪を密にする目細ではなく、自然に元気に育てて目荒にしています。でも木目の感覚は均質化していて美しい。50年で直径40センチを越します。

なるほど!大径木化は悪い事ではないと思います。柱口が良く売れる時代は、すぐに過ぎ去るかも知れません。まあ…次は、大径木を扱う林業機械もさらに大きくしなければならないと言う問題が出てきますが…(笑)

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