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森と林業の本

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2018/05/15

ツリーシェルターの中

大分の後藤山林シリーズ(^o^)。

 
ツリーシェルターを知っているだろうか。
 
苗木を植樹した際に、獣害対策などですっぽり苗を覆う筒のことだ。商品名としてはヘキサチューブなどが有名。
 
それが後藤山林でも使われていた。
 
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ただし、ここで植林したのはコブシ。数も20本程度。
 
なぜコブシを植えたかと言えば、「花が咲いたらキレイだろう」から(^o^)。
林業的な意味はありません、とのこと。
もともと針広混交林をめざして誘導伐(スギを伐って林床に光を入れ、広葉樹が生えてくるのを待つための間伐)も実施しているのだが、どうせなら花咲く木も増えてほしい。そこでコブシを植えたのだそうだ。
 
ただし、シカも出るし、育ちやすいようにツリーシェルターを試したという。
 
私も、これまで幾度もツリーシェルターは見学しているが、今回は中を覗き込んでみた。
 
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なかなか可愛い(^o^)。
こんなカブリモノがあったら生長を阻害しそうなイメージがあるが、実は反対で、生長はよくなる。通常よりずっと早く高く伸びるのだ。太くなるのを後回しにして伸長生長を優先しているのかもしれない。
 
その理由ははっきりわからない。上から光が入るからとか、保温効果があって生長が高まるとか、筒内の二酸化炭素濃度が上がる……なんて推定も出ているが、どれも裏がとれていない。
 
獣害対策には決め手になる。梢が筒の高さ以上に伸びて飛び出しても、シカの首は届かない……はずだ。
 
いろいろ試してみることが肝心。試行錯誤を繰り返して改良していくことでしか進歩はないだろう。

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