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森と林業と動物の本

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2018/11/07

どっちがお好き?

ニトリで見かけたテーブル。

 
20181031_140450
 
天板が古材風だ。もっとも本当の古材ではなく、エイジング加工したのか、あるいはそもそも木材でもなくて古材風に印刷したフィルムを張ってあるのか。
 
あんまり丁寧に見たわけではなかったが、ちょっと区別が付かないほどの出来であった。 
 
 
一方で、こちらは「滋賀チェア」として展示してあったもの。
 
2  3
 
これは、虫食い材でもOKという条件で作っている家具だ。
 
最近、流行りなのか。和歌山県ではアカネ材とか呼んでスギノアカネトラカミキリの虫食い材を売り出していたが……。
 
ともかく、虫食いがあってもいいじゃないか、という意気込みは結構なことだ。ちょっと黒ずんだり穴が空いているだけなら、強度にも影響ないし……。
 
でも、写真のようなモロ虫食い痕を虫食い痕として見える家具で満足だろうか。
 
デザイン的に処理して、虫食いをオシャレに見せるのならよい。塗装で目立たなくするというのでもわかる。あるいは、かなり安くするとか? 
どうも、どれでもないよう。
 
 
さて、どちらかを選ぶとしたら? まがい物ぽいオシャレな家具と、本物の木材だけど虫食い痕が燦然と目につく家具。
 
私だったら……〇〇〇だな。 

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木製品・木造建築」カテゴリの記事

コメント

たびたびコメント失礼致します。

田中様が前者か後者どちらを選ぶかにも興味がありますが、
一応内装業に携わっている者として、近頃シラカバのカスリ?や節などもワザと気にせず作ったものが多いと感じます。里山の広葉樹の家具、のような雰囲気を目指しているようです。
が、そうした材料の選定をしながらもデリケートなフォルムのものに使われていると、失敗してしまっているような違和感がでてきます。
例えば使おうとする杉がもし節だらけだとしたら、やはり薄い板モノや細く華奢な曲線美を目指すのではなく、シンプルで力強く骨太なフォルムの方が似合うなぁ、と最近感じています。

内装の現場にいる人も方も感じますか。何か、最近増えている気がするのです。
たしかに節(当然、生き節のはず)があった方が自然ぽい……というのはわかるのですが、傷とか色とか死に節とか腐れなどがある材まで「あった方が自然」と開き直ったかのような作品が。

それをどのように見せるか、というデザイン力が必要でしょう。単に使うだけでは、節だらけで鬱陶しいとか色合いがグジャグジャになってしまいます。

赤松の青が入った腐朽材、楢の節や腐れ割れ、なども出てきています。
もちろんとても上手くデザインされていて美しいものもたくさんありますし、目もあてられないようなものもあります。
良い材料であれば多少料理が雑でも美味しくなるけれど、もともと良くない材料は料理が上手くなければ活かせない、ということだと思います。
引き続き頑張ります。

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