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2018/11/19

思索ゲーム「日韓中が一つの国になったら」

面白い議論がネットにアップされている。

 
中国のメディア・東方網の記事 なのだが、元は韓国のSNSサイトの議論らしい。
それは「もし中国、日本、韓国が1つの国になったら、どんなことになるか」という質問が出され、たちまち注目を集めたというもの。
 
ここで、そんなバカなことはあるか! と即座に否定した人は失格。そう反応する人は延髄反射的に嫌韓・反中反応を示すネトウヨか、思索のゲームを理解できない古びた頭の持ち主だろう。そう、これは哲学的な思索ゲームである。
反実仮想と呼ぶ思考方法でもある。「もし、~なかりせば」という現実とは違う仮定の状況を元に何か起こるかを考えて、起こり得るだろう姿を描くゲームだ。有名なのは「もしクレオパトラの鼻がもう少し低ければ、世界史はどう変わったか」と空想してみることだろう。
 
ちなみに日韓、そして中国の合併論はこれまでもあった。日本では明治時代(1890年)に、樽井藤吉という奈良の民権運動家が『大東合邦論』という本を漢文で執筆している。これは日本と朝鮮(当時は李氏)は合併すべし、という論だ。あくまで対等合併で、連邦制国家(スイスをモデルに考えたらしい)とし、国名も両者とも変えて「大東」はどうか、という提案をしている。そしてアジアは一体となって欧米の圧力に抵抗すべし、というものだ。当時の日本が指向していた領土の獲得(植民地)方式ではダメだと訴えている。また将来的には中国(清)との合併も視野に置いた。
 
出版した本は、朝鮮でも配られ写筆された。そして日本より朝鮮で評判になったという。当時は日本との合併を望む人が多かったのだ。事実、その後朝鮮が大韓民国となると、一進会という政治結社ができて韓日合邦論を唱えた。どちらの合邦論も、後の日韓併合とは雲泥の差の理想的な国をつくるための可能性の思索であった。
 
さて、肝心の記事では、一部にポジティブなシミュレーションをする人も出始めたらしい。少し引用する。
 
新しい国はスーパー超大国となって米国やロシアをはるかに上回る力を持つ」と予測したことを伝えている。
このユーザーはまず、国土面積が1000万キロメートルを超えてロシアに次ぐ世界第2位の広さになるほか、人口も16億3000万人で世界人口の21.5%を占めるようになると紹介した。また、北京、上海、東京、広州、深セン、ソウルなどの巨大都市を非常に多く抱える国なるとした。
さらに、経済面ではGDPが米国を抜いて世界1位の経済大国になるほか、電子、自動車、船舶、機械、生産などで圧倒的な差をもって世界をリードする超工業大国になると指摘。輸出入の規模も莫大で、世界最大の交通の中枢にもなると予測している。
また、軍事的にも日本の技術や中国の膨大な兵力が合わさり、米国の3倍の規模を持つ世界最大の軍事力になると紹介。「総じて、経済、軍事、政治権力において世界で最強クラスになる」とした。
 
こんな思索ゲームのように、あるべき姿(あってほしい姿)を描いてから、そこに近づくのは今からどのようにしたらよいだろう……とフィードバックして考えてみると、また別の思索ゲームとなる。
 
 
さて、スケールはかなり劣るが、日本の林業も、現状をどのように改革したらよいか、と考えるのはもううんざりだ。何をとっても現実に縛られて無理に思えてしまう。制度をいじればいじるほど悪い方向に進みそうだ。
そこで、むしろ壮大な将来の理想の林業を描いてみたらどうか。バラ色、夢物語のようなみんなが幸せになっている林業。各者がウィンウィンの林業。環境と経済が上手くかみ合って両立している林業。市民生活に深くかかわり、人々が森に親しんでいる社会。
 
その次の段階として、林業がそうなるためには、今からどうすべきか……まで思考が進めばいいね。

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森林学・モノローグ」カテゴリの記事

コメント

「中国」と合併することについてはニュートラルですが、まるで戦前の日本の様な(IT化が進んでる分もっとたちが悪い)「中華人民共和国」との合併など論外だと思います。

記事の冒頭に、しっかり「思索ゲーム」として、こんなことはあり得ないと発するのは「失格」と記したんですが……どうしてもゲームのルールを理解できない人が多いようです。たとえばトランプのばば抜きゲームで「ジョーカーというカードがあるのは許せない」と叫ぶようなものです(笑)。
 
この記事、BLOGOSに転載されたんですが、まあ、大量のコメントが付いたと思ったらほぼ全部がそのレベル。読者の程度がしれる。3国が合併したとしたら何が起こるか、プラスやマイナスを考えてみる……というゲームのまともなプレイヤーはいないのか。

もっとも、この記事の趣旨は、後半の「林業もあり得ないような理想の将来像を描いてみよう」なんですが、とてもそこに行き着けない(´_`)。
 

ごめんなさい。愛せません、このクソゲー。

森に関わる人は、生活のため短期的利益を追ってしまいがちではあるが、それぞれに理想の森の姿を描いていると、思いたいですね。
そうした人々が変な方向に進まないように政策誘導するのが行政の役割なのでしょうが、彼らも人間、背に腹は代えられないようで(-_-;)

行政も目先しか見えていない人は多いですね。

人類がほかの動物と違う特徴は、物事を時間的・空間的に感じ取れる能力だと思うのです。自分が見えている世界だけでなく、遠くの世界、昔の世界、そして将来を想像できる。
でも、その特徴を発揮できていない人が多いのかもしれません。

やはり金持ちは強欲になる、の法則と同じか。
大金持ちが、ぼくがもっとお金持ちになったら、の思考ゲームをしようと言われてもね。
そういう雑な思考をするよりも、現在の土地や森林、その他資源をきちんと管理すれば、中国なんか簡単にアメリカを超えるスーパーパワーになれる。そちらに思考が及ばないのかね。
でかい図体を持ちさえすれば、他国を圧倒できれて愉快、という幼稚な心性から卒業できませんねえ、チャイナやコリアの人たちは。
低年齢対象のゲーム。大人はやってもおもしろみを感じないゲーム。

いくら指摘してもゲスな感想しか書けない人が多いですね。

こうした嫌韓嫌中の、他国への誹謗発言が、日本の価値や評判を貶めている売国奴だという自覚がないから困る。ま、頭の程度が「思索」に付いてこれないのでしょうが。

思索ゲームの発想、面白いですね!
どうしても頭がかたくなって、新しい発想が生まれんなかで、とにかくしばりを外して、視点を変えてみたい、大賛成!とはいえ、林業脳を外すのは結構難しいデスネ
お酒の見ながら妄想してみよう!また、発想のブースターとして発信お願いいたします!

モリタンさんのような声が出てきて、ホッとします。
反実仮想の思索ゲームとは、凝り固まった縛りから放たれてまったく別の視点を持つ訓練のようなものです。

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