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森と林業の本

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2018/11/26

「権力は腐敗する」回路

権力は腐敗する」。

 
日産会長のカルロス・ゴーン逮捕の事件で、多くの人が指摘した言葉だ。まあ、前世紀、前々世紀から繰り返し指摘されていることではあるのだが。
この事件の背景に何があるのか、違法・合法の線引きは……などはさておき、ゴーンが公私混同して会社を運営していたのは間違いなさそう。
 
人は、他者に対して優越的な権限を持ったり、あるいは他者から持ち上げられ続けると、脳内に新たな回路ができると言われている。それまで持っていた常識や倫理規範から外れた思考回路になってしまう。自分は特別という意識が潜在的に生まれる。一種の全能感を抱くのだろうか。
 
ゴーン事件で連想したのは、2つ。1つはトマ・ピケティだったかが語ったような「金持ちほど強欲になる」(強欲だから金持ちになるのではなく、金持ちになるほど、モットモットと欲しくなる)という論理。
そしてもう一つは、以前に某地域の林業振興というか地域起こしの例について、本を執筆しないかという声がかかったことだった。
 
だが、結局断った。執筆条件が合わなかったこともあるが、その地域起こし例が必ずしも報道されているほど上手く行っていないことを知っていたからだ。その点をリアルに記すと本を出版する意味がない。ところが、先日その地域起こしを牽引してきた団体のトップが、スキャンダルにまみれていることを知る機会があった。
 
マスコミに多く出演しているトップの人物が、実は組織内で横暴を極めているようだ。それも女絡み。小さな村の小さな組織で、そんなスキャンダルがねえ……。とがめた社員は、即刻首にされたとか。
そのことをゴーン事件から連想したのである。
 
今となっては書籍づくりから手を引いてよかったと胸をなで下ろす。本が出来上がってから、その内容をひっくり返す現実が表沙汰になったときは、著者として恥ずかしいというか、情けない思いをするからなあ。その後、別の人が書籍をつくったようなのだが……。
 
地元でもそろそろ話題になっているらしいから、そのうち騒動になるかもしれないよ(-_-;)。
 
 
 
そんな事象は一つだけではない。林業界や地域起こし業界?、そして市民団体などでトップの暴走は少なくないのだ。もしかして小さい組織ゆえにトップに権限が集中し、また称賛も個人に集まってしまうからかもしれない。 
 
先進的な取り組みとか技術を持った人物が、彼を慕って集まったはずの部下に猛烈なパワハラを仕掛けている(現在進行形)例を聞いた。部下を鬱病に追い込むのだ。辞めたら辞めたで、「裏切り者扱い」する。 
 
地域起こしとして始めた事業がようやく軌道に乗った頃に、功労者を意見の相違を理由に追い出した例。自然保護団体が、ちょっと紹介するには差し障りのあるほどあられもない行為をした例。いっぱいある。 
 
 
人間は、普段は腰が低くても、何かの機会でいきなりのぼせ上がるというか、自分の実力を勘違いするものだ。ま、そのうち私も暴走してみたい(笑)。本がベストセラーになるとか、周囲の称賛を一身に浴びて舞い上がるとか\(^o^)/。
 
そのときは、この一文を読むように教えてくださいませ。怒り狂うかもしれないけど(⌒ー⌒)。
 

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地域・田舎暮らし」カテゴリの記事

コメント

権力は腐敗する…その通りですね。木材業界にも当てはまる事です。
自分の利益の為に、地権者の山林を食い物にする…ってよく聞く話です。
その地域起こしを牽引してきた団体のトップの件…それって私の地域の話じゃないでしょうか?

えっと。私は「山のオヤジ」さんのいる地域を知らないので、なんとも言えません……ということにしておこう(^^;)。

私も聞くのが怖いので、噂が風に乗って来るまで忘れておきます。
なんせ不正が多い県北地域なので…
事業は地権者と地域の治山治水の為に行うべきだと思っています。

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