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2018/11/22

木製ストローとバイオプラスチック

インドネシアに打ち上げられたマッコウクジラの胃袋から6キロものプラスチックゴミが見つかったニュースが流れている。

一方「三重大が木製ストロー開発……」というニュースも流れた。このところストローがプラスチックゴミの象徴扱いになっているが、それも木製に変えようというわけだ。
もっとも私は、これを「虚報新聞」のネタかと思った。。。

この製品、木粉 をセルロースを固めたものらしいが、紙製とどこが違うのだろう。製造の手間やコストを考えたら、紙製で十分と思うが。
記事にはプラスチックの代用に木材を使うことに意義があるような書きブリだ。しかし、もともと合成樹脂は木材の代用品だったし、ストローはワラ(植物の茎)を意味するんだから。そのうち麦わら、稲わらからストローをつくることに成功、というニュースが流れるかもしれない、虚報新聞ではなくて。
 
こうした動きが出るのも、急速にマイクロプラスチック問題が大きく騒がれるようになったからだ。5ミリ以下に分解されたプラスチックは、魚類などが食べて食物連鎖に入ってしまうことを問題視するようになったのだ。すでに人間の排泄物からもマイクロプラは見つかっている。
 
そこで少し蘊蓄。
 
プラスチックを分類すると、ポリ袋の主流ポリエチレン、ペンやレンズキャップなどに使われるポリプロピレン、使い捨てカップなどのポリスチレン、水道管などに使われるポリ塩化ビニルを4大プラスチックと呼ぶ。世界のプラスチック生産量の60%以上をこの4種類が占めるからだ。ただ現在急増しているのが、ペッ トボトルの原料のポリエチレンテレフタレート(PET)だ。これを入れて5種類がとくに問題だろう。これまでに生産されたプラスチック量は83億トン(添加剤5億トン含む)だそうだ。
 
そこでバイオプラならいいと思いがちだが、それは誤解だ。バイオプラスチック(植物由来の原料)と生分解性プラスチックは別物だということ。バイオプラが必ずしも自然界で分解されるとは限らない。バイオポリエチレンやバイオPETは生分解できない。
原材料も、一部は化石資源、つまり石炭石油を使っている。ただ植物由来部分もあるから、燃やしても理論上二酸化炭素の排出が少ない。一方で生分解性プラは、分解しやすいわけだからマイクロプラになりやすい。(さらに分解が進んで水と空気まで行けばよいが。)
 
日本では1年間に約1300万トンのプラスチックがつくられ、約500万トンが使用後に家庭からごみとして捨て られる。一方バイオプラの製造量は2017年で3万9500トン。話にならないほど少ない。生分解性プラはバイオプラ全体の6%(2300トン)にすぎない。ちなみに世界の生分解性プラとバイオプラの比率は45%対55%。
「生分解性プラの開発研究は、日本がもっとも進んでいる」と言われるが、肝心の生産と普及量では 大きく遅れている。
 
 
木製ストローもよいが、本当ならバイオプラではなく生分解性プラを普及させないといけないし、プラスチック全体の削減しないと話にならないだろう。
 
ちなみに我が家でもプラゴミの分別収集しているが、イマイチ釈然としない。なぜなら、広報では集めたプラスチックを再利用しているかのような記述があるが、それはあり得ないからだ。まず確実に焼却処分している。つまり燃えるゴミと扱いは一緒。ただ燃えるゴミは有料だがプラゴミは無料なので、分けて有料ゴミを減らしているだけだ。
 
それも、現実はかなり厳しい。プラゴミにもさまざまな不純物が付着しているわけで、それを熱以外にどうやって再利用するのか。
それに非プラゴミが混ざっている場合も多い。とくに高齢者は分別をあまりしない。意識が低いのか、分別習慣自体がないのか、はたまたゴミの種類がわからないのか。ゴミ置き場を見ると、かなりでたらめである。そのうち分別収集自体が破綻するのではないかと思う。
 
ああ、翌朝はプラゴミの収集日だわ。。。
 
20181122_212433_2 こんな具合。

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コメント

高齢者はゴミの分別が苦手→近隣から白い目で見られる→ゴミ出し怖くなる→ゴミ屋敷に・・・というのを先日どこかで読んだ。
マイ箸運動のようにマイ木製ストロー運動が出てきたら面白そうですね。洗って繰り返し使うようになりますよ

分別できないことがゴミ屋敷を誘発……。あるかもしれませんねえ。もっともゴミ屋敷も白い目で見られるんですが。

ストローを持ち歩くくらいなら、ストローなしで飲むと思いますけどねえ(^^;)。

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