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森と林業の本

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2019/02/27

倒れてもタダでは起きない樹木たち

裏山で、こんな木を見かけた。

 
1
 
これ、どんな生長の仕方をしているかわかるだろうか。どうやら右上が根のようである。が、抜けかけている。そして左下の幹は、枯れている。そして真ん中から左上に延びる枝が元気に葉を繁らせている。
 
ちなみに右の根は、コンクリートブロックの上に降り積もった土に根を伸ばしていたらしい。それが倒れる際にはがれたのだろう。ただ、わずかに根は生きている。ブロックの間に延びた根から水や養分を吸っていると見える。
そして倒れて梢部分は折れたのか枯れたが、地面に接した幹の部分から細根が出ている……。おかげで枝の部分は葉を伸ばして光合成もできたのか。 
 
こういうのもドコンジョウ樹木の一つだろうか。スキマ植物、虐待される植物かもしれない。いや、以前は「戦う植物」と名づけたっけ。悪環境と戦って生きるサバイバル植物だ。 
 
 
以前、川上村の源流館の成瀬さんより提供された写真も紹介しよう。
 
1_2  2
 
これって、典型的な伏状更新? 倒れた樹木(スギっぽい)が、地面に付いた幹から根付いて、枝をまっすぐ天に向かって生長させて幹になった……という状況か。まだ倒れた幹は生きているから古くはなさそうだが、かつての枝が立派な幹となった様子がわかる。
 
樹木は倒れてもタダでは起きない(^o^)。これも植物なりのサバイバル戦術だろうか。
 

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コメント

右下の写真、だいぶイノシシにこすられてめくられて樹皮が無くなってますね。豚コレラもさることながらこういうのも厄介なものです…

そこに目をつけましたか(⌒ー⌒)。
 
樹木は、イノシシからもサバイバルしなければならないのです。

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