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2019/03/24

富士山から茶筒、そしてペンシルへ

先日の新聞に、某経済人のインタビューが載っていた。その人物、一応は勝ち組の小売り店経営者だと言ってよいだろう。
   
その自慢話は別として、消費動向の変化を語っている。
   
   
・昭和時代は、徐々に売れ行きが伸びて、やがてピークに達してゆるやかに下降していく「富士山型」だった。
・平成に入ると、急に人気が出てしばらくしたら急に売れなくなる「茶筒型」に変化した。
・それが現在の平成の終わりになると、「ペンシル型」になっている。売れる期間が短くすぐに落ちる。
    
   
……そんな分析だったたしかにそう思わせる傾向はある。裾野がないから、これから何が売れるのか読むのが極めて難しい分析しているうちに下降線をたどってしまう。もちろんネットの声、とくにSNSの動きを注意深く見て速攻で“予言”する人もいるのだが、外れることも多い。ペンシルの高さはバラバラで、高く売れる品は少ないからだ。もっとも外れてもすぐ次の流行に移っているから、数打ちゃ当たるとテキトーな予言を繰り返すのである。
  
そんな時代に生き残るのはどんな形態か。
   
インタビューでは「自社開発製品」だと言っている。ニトリやユニクロ、セブンイレブンのように。だが、これらの会社は自分で作っているのではなく、企画するだけで製造は下請けだ。企画が外れてもすぐ別の企画に変えるだけで、その際の損失・リスクは下請けに負わせるんだろうな。自身は販売のプラットフォームを持っているから、売る商品はどんどん変えてよいのだ。
   
この意見に完全に同意するわけではないが、仮に木材商品を当てはめるとどうなるか。林業なんて富士山どころかキラウエア火山(笑)。裾野ばかりのだらだら山だ。たまに噴火するように、100年に一度ぐらいは材価高騰の時代があるかもしれないが……。
ともあれ、山元で「売れる」ことを考えて木を育てるなんてことがいかにあり得ないか。良材をつくれば売れる、とバカの一つ覚えのように言っている人もいるのだが、その良材って何よ。売れるって何よ。50年先の売れ先を誰が予言しているのよ。
結局は、生樹木を物として健全に育てるしかないのではないか。その素材をいかに商品にするのか企画を考えるのは林業家ではなく別人だ。
   
   
では、木材商品の企画は誰がしているのか。いないのだ。
    
富士山型やキラウエア山型なら、林業家自身、あるいはその周辺の業界が商品開発も担っていたんだろう。だが、もはや不可能だ。
瞬時に判断して次々と当たるも八卦気分で商品開発をして、それに応える林業地はないか。と思って考えたが、ない(笑)。
  
なぜなら木材を売るプラットフォームもないから。それなのに企画開発してもダメだわ。製作しても陳列するところがない。
  
いっそのこと、木材商品ならなんでも扱うホームセンターのような存在をつくれないだろうか。DIY用の道具とともに。今なら店舗がなくてもネットと倉庫、輸送網を握ればなんとかなる。顧客は個人だけでなく卸しも行う。日曜大工の素材から家具や数寄屋建築の部材まで揃えるような。
  
   
とまあ、そんな夢を描いてみたが、これまだ無理だろうなあ。
    
S-002 
木粉でつくったクワガタ。くだらないようだが、こんな商品、好き(笑)。

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