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森と林業と田舎の本

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2019/03/04

木工大国・ベトナム!

昨秋のことだが、女子大生からメールが来た。
 
今、ベトナムの企業にインターンとして滞在しているというのだ。そして森林認証制度をテーマに研究しようとしているとのことだった。そこで私に問いかけがあり私もそれなりの返信をしたのだが、その件は置いておく。もう彼女も帰国したかもしれないが、報告は届いていないので、どうなったのかわからない(^o^)。
 
ただ、ベトナムでは森林認証が進んでいることが印象的だった。
 
と言っても、おそらくCoC認証だろう。木材および木材製品の流通に関わる点で森林認証が重要になっているのだ。なぜなら、ベトナムは木工王国だからである。(正確には、木工人民民主主義共和国?)
 
最近の発表(農業農村開発省)によると、2018年におけるベトナムの木材および林産物輸出額は約1兆円に上っているという。それは農林水産物の輸出額の25%以上を占めるほどだ。
 
ベトナムは現在、世界120か国・地域に林産物を輸出しており、世界で5位、アジアで2位、東南アジアで1位である。ベトナムの林産業は過去10年で800%以上の成長率を記録したそうだ。2019年の林産物輸出額は約1兆2200億円を見込む
とくに家具や木工品の一大産地となっているのだ。国内には4500社の林産加工企業輸出業者は1800社以上。2000万人以上が同分野に従事している。設備も最新式で、中国より立派。そして技術力も非常に高い。
いわゆるアジアン家具ではなく、北欧のデザイナーと提携しているからスマートでスタイリッシュなデザインが売り物だ。
 
輸出先は、以前は日本、台湾、韓国だったが、今はアメリカやヨーロッパ、オーストラリアが増えてきた。イケヤの家具だってベトナム製。
 
Photo  
 
日本でもニトリの家具にゴムノキ製が多いが、おそらくベトナム製だろう。たしかベトナムに工場を建てていたはずだ。
 
その素材となる木材は、需要の80%以上をまかなっている。質も年々向上しているという。もっともベトナム戦争でジャングルはかなり焼かれたので、原生林からの収奪ではなく植林木だ。とくにゴムノキかアカシアだ。昔は紫檀、黒檀、白檀の産地だったはずだが、すっかり変わったのだ。
 
ところが面白いことに、ベトナムの木工産業が昔から盛んであったわけではないらしい。いわゆるドイモイ政策以後に、海外から資金を取り入れ、フランスと中国が持ち込んだ木の家具を作る技術を活かしているのだ。
もちろん、それに対応できる器用さと勤勉さがあり、賃金も安い。これらが合わさって家具産業が勃興したのだろう。
 
市場は海外、とくに欧米だから、木材にも森林認証が必要となっている。ゴムとかアカシア林も取得しているのだろうか。日本からベトナムへの木材輸出は増えているが、認証材はほとんどないだろうから、そのうち頭打ちになるのではないか。加工してまた日本にUターンさせるのならいらないけれど。
 
私は、日本の林業を立て直す肝は家具や内装材にあると10年以上前から唱えてきたが、残念ながらそれを実行・達成してみせたのは日本ではなくベトナムであった。
いまだに建築構造材にしがみついている日本の林業・林産業は先細り感しかない。認証を取っていないから原木輸出さえも期待できない。海外視察に行くのなら、もはや欧米ではなくベトナムに行った方がいいかも。

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