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2019/04/23

森林環境譲与税は都会でいかに使われるか

新年度が始まり、地方選もあらかた終わり、いよいよ行政も動き出すかと思うのだが、そこで気になるのが国の森林環境税。そして、それを市町村に配る森林環境譲与税だ。

ここで詳しいことは説明しないが、あらかた600億円を集めて(初年度は若干少ないが)各自治体にばらまくわけだが、その基準を知っているだろうか。2割が都道府県で、8割を市町村。それを人工林面積や林業従事者数、そして人口を元に分配するそうだ。その計算式はよくわからないが、ともかく全自治体が対象だから、森林がない自治体にも配られる。つまり都会では森林は少なくても人口が多いので、結構な額になるはずだ。

そこで、私の住む生駒市はどれぐらいの金額になるか調べてみた。生駒市は結構森林が多い。生駒山に矢田丘陵を抱え、平地にもそれなりの森を残す。そして人口も約12万人と中規模。さすがに林業従事者はほとんどいないと思うが……(この林業従事がどんな仕事を指すかもよくわからない)。

すると、今年2月の議会で「生駒市森林環境整備促進基金条例」を設けていることを知った。これは、国から森林環境譲与税が下りてくるのにきもなって、各種事業充当後に生じる余剰金を積み立てる基金を設置するための条例だという。なんと、早くも積み立てるか。

では、どんな事業を行うのか。予算を見ると、

森林環境譲与税を活用した森林整備 125万円、それに市内全体の森林調査及び竹林と人工林の種類・管理状況の現地調査の項目があった。収入としていくらなのか探すと、なかなか見つからずに難航したが、森林環境譲与税486万2000円が計上されていた。

なんだ、意外と少ない。。。

何千万円かになると期待したのだが。都会でもなく林業地でもないせいか。生駒山の人工林率しれているかなあ。(私は2割はあると睨んでいたのだが。)

だが、全国を見渡せば、結構な額を手にする自治体もある。なにより東京だ。なんと23区全体で3億5000万円になるという。人工林はほぼゼロだから、ひたすら人口で稼いだのだろう。

使い道は、「間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進に関する費用並びに都道府県が行う市町村による森林整備に対する支援等に関する費用に充てなければならない」となっている。そして使途等を公表しなければならない。

街路樹とか緑地の整備には使えないとなると、都会で使えるのは木材利用と普及啓発ぐらいか。公共施設の木造化と森林林業木材関係のイベントが増えるかもしれない。いや、もう一つある。連携する市町村のために使ってもよいのだ。つまり姉妹協定などを結んでいる林業地にあげちゃう。

みんな、これを狙っているだろうな。しかし公共施設を木造でつくっても民需には結びつかないし、木育イベントも本当に効果あるのか検証されることもない。どうか、素敵な企画を立てて譲与税をぶんだくって……支出させてください。

分配される税金を狙うと言えば、ふるさと納税騒動を想起する。自分で稼がず、他の自治体の市民税を莫大な返礼品をちらつかせてぶんだくろうとしている醜い自治体(泉佐野市のことだよ。ほかにもあるけどね)。産業を振興して税収を増やすのではなく、国から下りてくる税金をほかより多く受け取ろうというのは、「花見酒の経済」のように、自分の足を食ってお腹を膨らませているようなものだ。

森林環境譲与税も同じことにならないかなあ。

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