鬼瓦に描かれた林業
吉野林業の中心地・川上村大滝の松本さんより写真が送られてきた。これって……!
大滝集落の某家の鬼瓦だそうだが、ちょっと妙な情景を描いている。
最初は、何かノコギリで伐っている?棒でつついてる? とか思ったのだが、よくよく見れば手にしているのは櫂、足元の円筒が並んでいるのは丸太を組んだ筏だろう。そして波うっているのは川面。ブツブツ穴が空いている部分は、何も瓦が割れたのではなく、岩を表現しているようだ。
つまり、吉野材の筏流し! 在りし日の吉野林業、最後のクライマックスではないか。
すげえ。これって量産品とは思えないから、特注したのだろう。戦前~戦後の景気のよい時期の林家にとって、誇りだったのか。
そもそも大滝には筏場という地名もあって、かつてはここで筏を組んでいた時期もあったらしい。そうでなくても上流から下ってくる筏の中継地点。急流を下るのは腕自慢の仕事だ。それを写した絵はがきもある。
もはや林業遺産もの。川上村に林業資料館が復活した際は、ぜひとも陳列してほしい。
もしかしたら、ほかにも大木の伐採シーンとか木馬とか修羅のシーンの鬼瓦もないかな(^^;)。
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