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森と林業と田舎の本

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2019/05/26

変わる環境事情~中国の人工林面積が世界一に

世界の環境事情は急速に動いている。少し前の知識を振りかざすと、とんでもない間違いをしでかすかもしれない。

その一例として、中国の森林面積がある。近年急増していることは知られてきたが、とうとう人工林面積では世界一になったそうだ。

大雑把に一手地球上の森林面積は、約40億ヘクタール。ただしアジアは6億ヘクタールぐらいだ。その中で中国の森林面積は2億800万ヘクタールと半分近い。そのうち人工林保存面積は6933万ヘクタールになったという。(この「保存面積」という言葉の意味がよくわからんが、現在も森林状態を保っているということだろうか。それなら、伐採跡地まで森林面積に数えている日本の統計より、よほど良心的だと思う。)CRIon line

ちなみに森林率は新中国成立初期(1950年前後)の8.6%から21.66%まで上がったという。

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だいたいこのような紹介をすると「中国の統計なんて信用できん」と、すぐにアンチ中国派が反応するのだが、たとえば国連食糧農業機関(FAO)が発表した報告書「世界森林資源評価2015」でも、2010から15年までの間、中国は森林面積の純増量が年平均で154万2000ヘクタール増になっており、世界で最も多かった国だ。

さらに「ネイチャー」の論文でも世界の森林面積は増えており、その理由の大きな理由が中国やインドの植林だとしている。

もちろん大陸国家だから森林面積が多くて、また植林する場も広いのは言うまでもないが、日本は木材自給率を上げようと伐採を強化してはげ山を増やしているおは正反対の動きがあることに気づくべきだろう。

 

同じく、他国も変わりつつある。

これまで違法木材が横行していると言われてきたインドネシアも、気がつけば日本より厳しい違法木材対策を作り上げていた。2013年より SVLKと呼ばれる新木材合法性証明制度が開始されたが、これはサプライチェーンをちゃんと第三者機関が調査して認証するもので日本のクリーンウッド法より遥かに厳しく透明性も高い。(というより、クリーンウッド法は何も制限していない。努力義務だけだ。)
国有林のコンセッション(伐採権。日本の樹木採取権)の払い下げも一時停止している。日本はこれから国有林をどんどん民間に払い下げて伐らせようとしているのと反対だ。

また森林破壊の権化扱いされているインドネシアの製紙会社アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)も、このほどシンガポール環境協議会の環境ラベルである「シンガポール・グリーンラベル・スキーム(SGLS+)認証」を取得した。完全に天然林の伐採を終えたかどうかはわからないが、すでに方針を転換している。そして森林を焼いて発生していた煙害もほとんど消えた。

世界中の国の環境政策や企業の方針が急速に変わりつつあるということを、そろそろ日本も理解すべきだ。いまだに日本の方がスゴイと思ってたら時代に取り残されてガラパゴス化するだけである。

 

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