Wedge記事のネット公開と林野庁長官交代
Wedge7月号に私が執筆した「横行する盗伐、崩れる山林 林業県・宮崎の闇」がネットにアップされた。
ぜひ、目を通していただきたい。こちらが、本筋の記事である。ちゃんと裏事情まで触れている。盗伐問題は、単に例外的な悪質業者の仕業ではないことを納得してもらえるだろう。さすがに記事には書かなかったが、宮崎県の木材生産のうちの何割かは違法状態だという指摘もあった。そして業界の重鎮まで…。
ところで、折しも林野庁長官の交代人事が発表された。
牧元幸司長官が農水省の農村振興局長に移り、本郷浩二次長が7月8日付けで長官に昇格、後任次長に農村振興局の太田豊彦次長という布陣になるらしい。
しかし、牧元氏が長官になったのは、昨年7月。つまりたった1年しか経っていない。任期の短い官僚組織の中でも、さすがに1年は珍しいのではないか。とくに長官である。それも上がりではなく、長官経験者が農水省の局長に移るというのは、更迭人事ぽい。
これは国会筋から流れてきた噂だが、どうも宮崎県の盗伐問題がひっかかったらしい。そもそも牧元氏は、2011年3月から宮崎県の副知事に就任しており、盗伐が頻発するようになった木材増産策を進めた張本人である。
14年には林政部長になっているが、これも増産政策の要。16年に内閣官房内閣審議官、そして17年に次長、18年に長官。
まあ噂にすぎないが、多少とも盗伐問題が人事に響いているとしたら、私としては喜ばしい。国会答弁で盗伐を擁護(「誤伐と区別がつかない」など)した長官として私は記憶している。だいたい誤伐だって違法木材だよ。
先の沖長官があまりに期待外れだったので、牧元氏には多少期待した。東大法学部出身の事務官として違法行為にはもう少し敏感かと思っていた。だが、2倍3倍の期待外れだった。今後はどうなるかね。。。。もう期待はしないが。
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