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森と林業と田舎の本

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2019/10/01

東京新聞の私のコメント

9月27日の東京新聞「こちら特報部」で、千葉の停電から全国の森林問題につなげる記事が掲載され、そこに私のコメントが引用された。

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ここでは全部読めないように小さくしているが、実際は見開きだからかなり大きい。タイトルだけでも味わってくれ。

私は、その前にも東京新聞で千葉の停電を取り上げた記事にコメントを寄せているが、今回はまた別の記者が林業につなげる記事を書くに当たって電話してきたのだ。

いきなりであったが、それはまあいい。ただコメントの使い方に若干誤解を招きそうな点があるのでここで触れておく。そのためコメントのある段だけ引用する。

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「倒木は手入れが行き届いていないことによって起きていると考えられる」。

このセリフの前に、私は「今回の千葉の倒木は台風の風が強すぎたから起きた」と念を押している。だからスギ以外の広葉樹だって倒れたことを指摘している。手入れしようがしまいが、風が強ければ倒れる。私が指摘したのは、今回の千葉のスギは中折れしている(から処理が難しい)が、それはスギが溝腐れ病になっていたからで、手入れ不足だろうということだ。
ついでに言えば、千葉を訪れたのは別件で、台風被害を視察するためではないことも説明した。

そして溝腐れ病は山武杉だけだが、全国的にはナラ枯れが起きていて危険だと言った。こちらは手入れは関係ない。ナラ類は太くなったらナラ枯れ(カシノナガキクイムシ)が入りやすくなるということだ。

その後、林業の衰退理由を林野庁の見解をそのまま垂れ流している。

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ここの私のコメントもなあ。「人工林は育て、切って、また植栽する」というのは林野庁の見解であって、私は使わない言い回し。これって今の皆伐推進理由に利用されかねないからね。しかもサイクルを繰り返すだけで森は健全にならないし、間伐と保水力は関係ない。保水力と倒木も関係ない。
ついでに言えば、その下のサブタイトル「NPOなど巻き込み」なんて、とんでもない。林業はプロの世界だ。NPOが何を意味するかはともかく、現場作業を気軽に動員する話にしてはいけない。

以上、記事コメントに関する私のコメントでした。

ちなみに私が責任を持つ文章は、書籍と雑誌・新聞など自身が執筆する文だけ。インタビューなどで他人が書いた私のコメントなどには責任をもたない。仮に私の名で書かれた文章によって読み手が誤解しても気にしない。もちろん、正反対の意見・事実だとかまったく別のことを書かれては困るが、ニュアンスの違いなどは口をはさまないことにしている。週刊誌などには、絶対に私が口にしない言葉づかいで、しかもアケスケに語っており、この森林ジャーナリストどこのどいつや、と思うものもあるが、笑って済ます。

そもそも私は本来取材する側の人間で、私自身も他人から話を聞いて記事を書くわけだが、その際に誰のコメントのどこの部分を切り取ってどのように載せるかは私の権限(と責任)において行っている。もしかしたら拙記事に気に食わないコメントを引用されたと思っている人もいるかもしれない。いや、録音などして確実に言ったことを引用しても、ニュアンスの違いは出るし、読み手の誤解はさらに大きい。どんなに詳しく書いても誤読は絶対に起こる。むしろ誤読前提でいなければならない。その程度のリテラシーだ。誰がどんなに丁寧に書いた文章でも誤読されているよ。しょせん、自分の伝えたいことは全部伝わらない覚悟を持たねば。
だから、他人が私のことをどのように書いてもドーデモよいのである。

だけど、たまにはブログでチクチク書く(笑)。

 

 

 

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