ボルネオの森が一斉結実
BSプレミアムの「ワイルドライフ」で、オランウータンを取り上げるというので見てみたら、なんとボルネオの森が一斉開花、一斉結実していた。今年がそうだったのか!
いやあ、すっかり忘れていた。かつては「一斉開花」に興奮したのに。
東南アジアの熱帯雨林では「一斉開花」という現象がある。森のさまざまな植物がある年に一斉に開花し、続けて結実する現象だ。違う種類が一斉というのも謎なんだが、それによって昆虫も動物もどどどと活動を活発化し繁殖も盛んになる。熱帯雨林の生態系はお祭騒ぎ?になるのだ。
これは森林生態学の研究からも大きなテーマで、私はその現場を取材したこともあって興味津々だった。その頃(2000年代)は数年に一度、一斉開花していたのだが、このところご無沙汰で今年は約10年ぶりだという。
私もすっかりご無沙汰して意識から消えていた。オランウータンの研究も興味津々だが、番組取材陣はいいときにぶつかったねえ。
この撮影のために、ジャングルの高木にもカメラをセットしたらしい。これ、ツリークライミング技術が発揮される。NHKのカメラマン自身が登ったのか? それとも専門家が誰が現地まで行ったのだろうか。
ちなみに番組に登場するオランウータンの研究家・久世濃子博士も木に登る。その登り方を教えに現地まで行ったツリークライマーが私の知り合いだったのだが、その話は面白かった。彼は、木の上のオランウータンの巣で寝たりしている。木登り技術は、そんな使い方もあるというか、新しいビジネス、林業のヒントになるんじゃないか。
そしてフタバガキ科の大木(よくラワンの呼ぶ木)が結実すると、羽子板の羽根のような種子ができる。羽根をつけていて、風に乗って飛ぶのだ。私も一つ拾って帰り、今も持っているよ(^o^)。
ちょっと興奮の森林異変を映し出していたのだった。
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