日刊ゲンダイの『絶望の林業』書評
日刊ゲンダイに『絶望の林業』の書評が載ったようだ。(11月16日)
私の手元にはないが、ネットでも公開されたので読むことができた。最後は、このように締めくくられている。
「著者が繰り返し指摘するのは、森林という生態系を経済的効率でコントロールすることは不可能だということだ。もし、希望を託すとすれば、木材、動植物に限らず、水や空気といった森林空間が生み出す全体的な生産物を持続的に維持していくことだという。ここで問われているのは林業を超えて、日本社会が抱える構造的問題である。」
夏前まで日刊ゲンダイに連載を持っていたうえに、出版時には社長宛に送ったので載らないかなあ、と思っていたのだが、11月になって載るとは(笑)。おそらく立て込んでいたのだろう。
実は、私は過去、日刊ゲンダイの大阪版で書評欄を担当していたことがある。当時はなんとか東京版との違いを出そうとしていた頃で、本の紹介も独自に、それも関西の出版社の本を紹介しようじゃないか! と志高く始めたのである。
なかなか大変だった。そもそも関西の出版社の出版した本がどこにあるのかわからない。取次店にお願いに行ったり、いろいろ工夫してようやく届くようになった。すると、大変。毎週1冊紹介するから月に10冊ぐらい来れば……と思っていたら、時に何十冊となり山積みになる。私一人で読むのも大変。どんどん発行日から掲載日までの月日が広がっていくのである。(もちろん全部紹介するわけではないが、選択と読解に時間がかかる。)
しかし書評用に読んだ本は、今でも内容を覚えているものが多い。当時は記憶力があった……いや、真摯に読んだからだろう(^^;)。
その際に感じたのは、関西の出版社はおとなしいところが多いことだった。大阪的にガツガツ来るか、グイグイ売り込んでくるかと思いきや、みんな引っ込み思案(もちろん京都や神戸の出版社も含めて)。書評に出版社の紹介も少し入れる構成だったが、訪れると小規模というより、なんか斜に構えた感じ。今風に言うとこじれてる(^_^) 。その点では、東京の出版社の方がよほどガツガツ、グイグイ来る。
現在の出版不況を考えると、当時の会社はと生き残っているかなあ、としみじみするのである。
あ、『絶望の林業』の書評からはすっかり離れてしまったね(^_^) 。
ちなみに同日に西日本新聞社の書評欄にも載った。こちらは過日、北海道新聞に掲載された書評と同じである。
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「ホーホー」の唄の件なのですが、
昔々、イスラエルに12の部族がおり、
北・南とローマ帝国に滅ぼされた後、10部族の行方が分からず・・・中には縄文時代の日本へ!
という日ユ同祖設なのですが・・・
・祇園がシオン
・諏訪の守屋山がモリヤ山
・ヤーレンソーランが・・・
など色々言われておりますが、
「ホーホー」も何かそこにつながるのか?
いや、話題提供です。
投稿: 林野庁のレストランで中島彩さんとの対談を聞いたもの | 2019/11/19 10:20