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森と林業と田舎の本

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2020/03/03

「移動学2,0」序説

私は、昔から「移動学」というのを考えていた。これは物の移動がいかなる価値を生み出すか、いかなる影響を与えるか、という観点から世の中を考察しようという発想である。

調べてみると、最初に『「移動学」序説』を書いたのは2008年3月27日に遡る。この頃は、道路の存在とか乗り物の登場とかを考えていたようである。

それから2012年1月5日には『グローバル化と縄文時代の商人』翌6日には『修羅から考える移動経済学』を書いていて、こちらは移動にまつわる経済効果を主に取り上げていたらしい。
貿易のように物を移動することで、価値が跳ね上がることがある。生産地では価値がなかなか認められないものが、移動によって莫大な富をもたらすこともあるのだ。それは目に見える物質だけでなく、「情報」も含まれる。

ふと、このところの新型肺炎騒動を眺めていて、移動制限が急速にかかる中、またもや「移動学」構想を思い出したのである。そもそも新型コロナウイルスは、野生動物から人間に移ったらしいが、それが人によって媒介されて全世界に広がることになった。これも移動を伴う事象なので、移動学の範疇に入れられるのではないか、と思いついたのである。そのあげくは、媒介しないように移動制限を行うというのも、思考実験の材料になる。

そこで「移動学2,0」と名付けてみた。ヴァージョンアップである。次元が変わって、今回は人間社会の経済に閉じ込めずに細菌やウイルスから始まり、多くの動植物の移動まで考えてみるのだ。思えば家畜のほとんどは移入だし、野菜や穀物も外来である。そして病原菌は、人間社会を変える。

よくヨーロッパ人が新大陸を征服した、という言い方をするが、実は大西洋を渡った白人はごくわずかで、彼らが南北アメリカの先住民社会を征服することなんてできなかった。最初のうちこそ、銃やウマのような兵器や乗り物力を発揮したものの、圧倒的な人口差を埋めるほどではない。第一、ウマも銃も、すぐに先住民側も取り入れた。
にもかかわらずアステカ文明やインカ文明、そして北米の、いわゆるインディアンを倒せたのは、実は彼らが持ち込んだ病気による。結核や天然痘などは、免疫のない先住民の大部分を死に至らしめた。唐突な人口減、そして社会崩壊を引き起し、その場に乗じて占領したのである。

そのほか、PM2,5のような微粒子物質とか、海流や偏西風・貿易風によってもたらされた移動物質の影響もあるだろう。

こんな環境問題まで包含できる「移動学2,0」。移動の概念を入れることで、これまで説明の難しかった経済格差から社会変動、そして気候変動まで取り上げられないか……と夢想する。なかには空間移動だけでなく、時間移動もある。歴史をその点から眺め直すと、まったく別の世界が描けないか。

誰か取り組んでくれ(笑)。私の手には余る\(^o^)/。

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