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森と林業の本

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2020/04/04

遭難と人工林

ちょっと遭難してきた。。。。

天候がよければ毎日のように山・森に行っている。しかし昨日書いたように人に出会うのがいやなので、考えた末に廃道コースを選ぶ。ほとんど道があることも知られていない場所。

せっかくだからザックに水8リットルを詰めて登る。足腰の訓練用だ。急登していると、道面に新しめの足跡と、なんと轍が……。ここを自転車で走っているのかよ。それでも、他人に出会うこともなく、快適に尾根に出て緑に囲まれた状態で歩くのは心地よい。
が、そこへ前方からマウンテンバイクが! ああ、廃道ぽい道というのはマウンテンバイクのコースになっているのか。とうとう他人に会ってしまった。

20200404_140008

鳥見霊畤(神武天皇が大和を征服したとする宣言)の碑。これが一応の目印。

気を取り直して歩き続け、生駒山系の尾根を伸びるスカイラインに出たら、そこにも人がいて、車もよく走っている。やっぱり青空の元の週末は人手が増えているぞ。当然ながら誰もマスクはしていないし。みんな、自宅待機はしていられないなあ。それでいいのだよ、オープンエアの環境なら密室にこもるより健全だし、ストレスも解消するぞ。

で、帰り道なんだが、また人に会いたくないなあ……と脇に逸れることにした。地図には描かれている道、でも実態はない道を下ってみることにした。石標もあるが、道がない。ブッシュだ。おそらく戦前ぐらいはアチコチの寺社を巡る巡礼コースだったのではないかと思う。

それでも自らの眼力で道の痕跡を探す。よくよく見れば、なんらかの「かつての道」が見えてくるものだ。そして道づくりの気持ちになって、通りやすくてつくりやすいルートを自ら考える。すると“道”が見えてくる。この程度で遭難する私ではない。

しかし、とうとう完全に痕跡は消えた。こうなると、自らの勘で勝負だ。道なき道をかき分けて(これを一説によると遭難というらしい)……渓流に出たので、それに沿って下るが、そういうところほど足元は悪い。

一応はスマホの地図で確認するが、なんと麓にあるはずの太い道を“通過”したことになっていた。いや、そんな道なかったって。地図にある道はすでに消えているのか。それとも現在位置を示す機能のブレか。現在位置がわからないって、これって遭難? いや頭の中でずれた部分に修正をかけて、ちゃんと山から脱出する方向や距離がわかる、はずだ。

私には勝算があった。人工林が目に入ったのだ。狭いながらもスギが植えられている一画が。スギを植えるということは、その前の雑木を伐ったり、植林するために通った道があるはず。今は消えているかもしれないが、一度道にするため地形をいじったら、かならず痕跡はある。それを見つけようと(この時点で遭難しているのか?)いう魂胆だ。

そうした目で人工林を見ると、なかなか意味深い。人が手を加えた場所であるのは間違いなのだから、この時点で遭難は終わりのはずだ。ちなみに人工林の写真は撮り忘れた。それどころじゃなかった。。。

そのスギ林も、林床はアオキに埋めつくされていた。高さ2メートルほどのアオキの大木が密集している中をかき分けて進む。明るくなったかと思えばササに覆われている。これぐらいは想定内なので遭難ではない。。。。地形はたしかにかつて道があったと思える。スマホで地図を見ると、なんと私の立っている場所は道の上だった。なんにもないが……。これは遭難というのだろうか?

途中でついにザックの水を少し飲む。この水を飲んだら遭難した気持ちになってきた。

その後もかき分け、かき分け……なんだか日が暮れてきたようだが、思い過ごしだろう。


ようやく脱出したのは、それからどれぐらい進んでからか。ああ、いい遭難だった(^o^)。

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