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森と林業と田舎の本

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2020/05/07

ギャップから“休園地”を見る

相変わらずせっせと山を歩いているが、連休中は本当に人が多い。マイナールートでも先客ハイカーとすれ違ってばかり。

やはり、接触を避けるには道のないところを歩くしかない! というわけで道から逸れて斜面をトラバースして進む。

生駒山に関して言えば、道がなくてもわりと歩きやすい。なぜなら照葉樹林化が進んで、林内が暗くなり林床に下生えが少ないからだ。多くは低木にアオキなどがあり、その上にツツジやツバキが多い。そして高木のシイ・カシが広がる構造。コナラはナラ枯れでかなり減ったように思う。全体に森林の高齢化が進んでいる。一方で、昨今の台風などで倒木や土砂崩れを起こしたところも少なくない。倒木を避けたり乗り越えて進むのは、結構面倒だ。

それでも微妙な地形を読みながら自分の進む先に何があるか想像するのは楽しい。そして、何より他人と会わずに済む。

ところが、そんな中でも急に明るい一画がある。

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一瞬、道路か何かで切り開かれているのかと思うが、何もない。というか、倒木が転がっている。数本の大木が倒れて、それで林冠が開いたのだろう。典型的な「ギャップ」だ。森の中に開いた明るい空間。そこには草や稚樹が生え始めている。森の新陳代謝。極相に近づいた森は安定するのではなく、ギャップができることで若返るのだ。暗い照葉樹林では生えにくい、下草や落葉樹の稚樹が芽吹く。

同じようなところをナラ枯れ跡地でも見かけるが、そう考えると台風やナラ枯れのような被害も、森林の若返りに必要なんだろうな、と思ってしまう。短期的には「荒れた森」も、長い目で見て「森の世代交代」現象で必要ではないか、と。

 

さて、ここを抜けてしばらくすると、尾根の山道に出て、すぐ生駒山山頂であった。ここには山上遊園地があるのだが、時節柄、休園。入園料は採らないので中に入れるのだか、当然ながら人気は少ない。見る人のいないところで花壇の花が満開になっていた。来客を迎えるために昨年から植えて育ててきたのだろうに。

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遊具はみんな止まっている。駐車場と園地を結ぶケーブルカー「どんぐリス」は、今年完成したばかりなのに、一度も稼働させないまま休園だよ……。

でも、考えてみた。この休園も、長い目で見たら必要だったと言えるのかもしれない。いや、日本社会、世界の人間社会そのものが、コロナ禍のおかげで「立ち止まれた」という日が来るかもしれない。人類の世代交代、若返りのために。

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