スポルティッドなギター
先日見た「美の壺」で取り上げた「ギター」。
美術品としてギターを見ると、その魅力のほとんどが使用する木材に左右されることがわかってくるのだが、こんなのも登場した。
全面が杢の出た板。スポルティドメイプルなんだそうだ。て、そんな樹木は知らないから調べてみた。すると樹種ではなく、スポルテッドとは樹木が傷ついた際に雨水等とともに侵入した菌やカビによって出来た帯状の黒い筋のことらしい。とくにメイプルは多いとか。樹液を採取するために傷つけることが多いからだろうか。ある意味、病気?奇形?なのだが、ギターのトップには人気なんだそう。
たしかに杢としては面白い。ただ、菌に侵されて変質したわけだから、木材としては強度が落ちるし、そもそもひび割れがあったわけで、音としてはどうなんだろう。それがより面白い音になるのかもしれないが、正統派楽器ではないように思う。いや、二次的な木目の模様なのだから、本来の杢でさえないのかもしれない。
そういや、先日訪れた岩手の小友木材店で見かけた杢の板。
これは何の木かな。この板からギターはつくれるだろうか。社長とこちらのカメラマンは、ギターの話で盛り上がっていたが(笑)。
« 薪の価格は……どうなった? | トップページ | 「ご神木」の伐採は是か非か »
「木製品・木造建築」カテゴリの記事
- 大阪万博の木質パビリオン(2025.06.16)
- 謎は解けた!大屋根リングの木材(2025.06.05)
- 皇居「松の間」の床(2025.06.01)
- 謎!大屋根リングの木材(2025.05.25)
- おバカ?「選挙ポスター掲示板への木材利用状況調査」(2025.05.23)
コメント