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森と林業の本

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2020/06/10

木材の表面に光の文字が浮かぶ?

今朝から、パソコンが上手く動かない。動きが鈍く、何度もフリーズする。何かウイルスでも入ったのかのかと疑う。

おかげで東北取材の原稿が書けない。時間がないというのに……。で、この時間に改めて立ち上げたのだが、その最初に原稿ではなく、ブログを書くというのはどんなもんか(´Д`)。イヤな性だね。

 

「mui lab」という会社を知っているだろうか。京都のベンチャーなのだが、不思議なmuiと名付けられたインターフェイスを発明している。パソコンの周辺機器として、入力や出力を行う部分だ。

この写真は会社のHPから拝借したものだが、単なる木片に、文字が浮かびディスプレーとして使えるのだ。それもタッチパネルのように。

Mui

木材に似せたディスプレー、ではない。本物の木材を用いている。ただ、指で触れるとタッチパネルのようにLEDディスプレーが現れ、文字や線画が現れるのだ。家電の一挙操作から、天気予報、テキスト/音声メッセージの送受信までこなせるそうだ。そして操作後はディスプレイが自然に消えて一枚の木の状態に戻るという。

その原理は、説明していない。なんでも、タッチスクリーンとLEDが内蔵されていると記されているというのだが、まったくわからん。どんな仕掛けがあるのか。それを記さないのは、特許の関係かね。しかし、読者のもやもや感はよろしくないぞ。もう少し説明したらどうか。
タッチするということは、その振動、圧力、熱……などが伝わらねばならないから、たとえば0,1ミリぐらいの薄い木の膜の下に埋め込んであるのか。木材の表面を電気的に変化させるのは無理だろうし。ちょっと実物を目にしてみたい。

ただ、別に木材でなくてもよいらしい。素材は、人工大理石やハーフミラーガラス、ファブリックなども候補だったという。ただ実験的に各種を制作して、展示会の来場者の感想を聞くと、圧倒的に人気が高かったのは木だったという。「冷たいイメージのあるテクノロジーに、柔らかさや温もりのような要素を入れることで、自然な関係性を生み出せる」わけだ。

そこで木材によるインターフェイスを採用したものの、天然の木は品質や表面の状態にばらつきがあり、湿度によって収縮するし、耐熱性や耐火性においても都合のよい素材ではない。

そこでヒダクマこと「飛騨の森でクマは踊る」社に行き、メンバー全員で合宿をしたという。そして林業関係者や家具職人、木育活動をする人にヒアリングや意見交換を行い、木材という素材の性質やデザインコンセプトを検討した。
そして「人が木に魅力や価値を感じるのは、第一に見た目に温もりのある質感、次に触感だとわかり、インテリアの中での佇まいや手で触れて情報にアクセスするmuiの機能が最大限に生きる素材だと確信できました」。


まあ、私には技術的な理論が全然わからないのだが、ようは木材にはそんな魅力があることを再確認したわけだ。そして木材をこんな形に利用することもできる可能性を示してくれた。木材業界も、ぼやぼやしていられない。それに私は、ヒダクマの仕事がいまいちわからなかったのだが、こうした役割を果たしていることを知ったのである(^o^)。

ちなみに製品名の「mui」とは、「無為」から取ったとか。muiは、年内販売を予定しているとか。

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