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森と林業の本

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2020/07/12

フィトンチッドが地球温暖化を抑制する?

今日は、梅雨の中休み。そこで、二上山に登ってきた。二つの峯を持つ火山なのだが、古くから歴史の舞台となってきた(まあ、奈良県内はどこもそうなんだけど)山で、何かと伝説がある。雄岳の頂上には大津の皇子の墓所まであった。

そして頂上付近から見える景色はこんな風。

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大阪側は、大阪湾の奥に明石橋まで見えた。奈良盆地も見渡せる位置だ。一応晴れているのだが、ぼんやり霞のかかった感じ。なんとなく、青いモヤのように見えるのだが……。

ところで植物の出す揮発性化合物のことをフィトンチッドと呼ぶが、科学的にはBVOC(Biogenic Volatile Organic Compounds)と言うらしい。森林浴のネタに使われるが、BVOCの主な成分はテルペン類だとされている。近年の研究で紫外線などとの化学的な反応により、エアロゾルやオゾンなどが生成することがわかってきた。

そして「ブルーヘイズ」を発生させるそうだ。夏の暑い日に青いモヤがかかったようにみえる現象のことだ。大気中に微粒子がたくさん漂うことで青い雲を生乱すのだ。そして夏の日差しを遮り日除け効果が生まれる。そのおかげで森林内の温度が上がりすぎないようにしているのではないか…というのだ。しかもBVOCの効果は、地球環境全体にも影響を与えている可能性がある!らしい。

う~ん、フィトンチッド恐るべし。単に香りを漂わせて虫を寄せつけなかったり人の気分をよくするだけではなかったか。さらにいくつかのBVOCに関する論文に目を通すと、BVOCの総産出量は、炭素換算で年間で数億トンになるという試算が………。

言い換えると大気中に炭素を貯蔵することになるではないか。しかも日差しを遮蔽するなら、気温上昇を弱める効果もあるだろう。逆に森林面積が減少すれば、温室効果ガス(CO2)の濃度は上昇する一方で,温暖化を抑制する物質(BVOC)の濃度は減少することになる。

なんか、森林のすごい役割が隠されているのかもしれない。知らんけど。。。

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