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2020/07/14

密漁対策の漁獲証明制度、創設か

また、宮崎県で盗伐案件で逮捕されたようだ。詳しいことは明日の朝刊に載るそうだが……このところ、次々と起訴されている。それでも盗伐、つまり違法伐採は収まらないのだが……。それより先に

水産庁が動く、かもしれない。

林業と双璧をなす?違法取引オンパレードの日本の水産業だが、このほど有識者の検討会で漁獲証明制度創設の内容を取りまとめた。

内容は、なかなか思い切った施策だ。産地などを表示した漁獲証明を添付しなければ販売・輸出できなくするというのだ。漁業者が魚種や水揚げ量、漁獲日などを漁協に報告し、漁協がこれを基に漁獲証明番号を付与する。そこに扱う漁協、日付、ロットなどの情報も示す。事業者は、証明番号などを記載した販売・購入記録の保存を義務化する。

ただし、すべての漁獲物にそれを当てはめるのは無理があるので、現在考えられているのは、アワビとナマコ。これって、反社会勢力、つまりヤクザの資金源になっている密漁品だ。なにしろ日本の市場に流れているアワビの約半分が密漁品と言われ、中国に輸出されるナマコも大半が密漁品。将来的には伊勢エビなども対象にしたいという。私は、シラスウナギも加えるべきかと思うけどね。

なお輸出品も漁獲証明を必要とする。輸入する水産物の一部も相手国の漁獲証明書を求める。これがこのまま法律として成立すれば、結構厳しいものだ。これらを排除することができれば、アワビなどは市場に流通する量は激減し、価格は高騰するかもしれない。

こうなると漁業者や卸売、加工業者、小売りなどは証明の表示がある水産物しか扱えなくなる、はずだ。証明書のない水産物や正規品に密漁品を混ぜて販売した場合には罰則も設けるというから、なかなか水産庁本気か?と思わせるのだ。(もっとも、あくまで検討会の案だから、それを水産庁が法案化して、それを国会で通せるかという点が不明確なのだが。)

秋の臨時国会に関連法案を提出する予定だそうだ。法律が成立したら、2年後には運用を開始する。原案どおり法律ができるか。それともヤクザさんのために抜け道をいっぱい用意してあげるのか。

やはり反社会勢力が参入していることが大きいのかなあ。今や暴力団に対する締めつけは相当厳しくなったので、それに連動しているのだろうか。

さて、林業界はどうするのだろうか。違法伐採、無断伐採、違法木材の輸入などが今も続く状況に何らかの手を打つ気はあるのか。

残念ながら林野庁にやる気は見えない。ようやく作った法律がクリーンウッド法だからなあ。初めから抜け道をつくった中身のない形だけの対策。そもそも違法を取り締まるつもりはなくて、合法にしましょう、とよびかけるだけ。盗伐が相次いでいることに対しても、遺憾声明さえ出さない。

しかしその気になれば、取り締まりは水産業界より簡単だと思うのだ。何より業者が(違法に)手にしようとしている金の原資は、たいてい補助金だから。最初に取り締まるだけでなく、施業前と後に厳しく検査すれば、すぐボロが出る。デタラメな伐採届と実際の施業。重機購入。それを抑えて利益が出なくなれば、違法行為をやる意味がない。

林業の場合は、ヤクザの参入というよりは国がヤクザの育成をやっているような気がする。ヤバイことできる余地やチャンスをわざとつくって暗に勧めるのだから。。

 

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