奈良に農業高校開校!
来年、奈良県にフォレスター・アカデミーが開校するのはすでに紹介した。どうやら来春は、それとは別に新しい農業高校ができるらしい。五条市立西吉野農業高等学校だ。
正確には、五條高校の賀名生(あのう)分校を独立させるようだが。市立の農業学校が新設されるとは知らなかった。ちなみに奈良県には県立の別の農業系・食系の学科を持つ磯城野高校もある。さらに大学校に相当する「なら食と農の魅力創造国際大学校」なるものも存在する。それを言えば林業系の高校もあるのだった。吉野高校森林科学科だが、来年度には大淀高校と合併して総合学科になってしまう。それなのに林業大学校もつくるわけだ。何か農林系の学校が増えてきた。
そういや大学には、ここ数年大学に農学部新設が相次いだ。奈良には近畿大学の農学部があるが、その中にも森林系の研究室が設けられている。
農業とか林業の学校というのは、ある意味ブームなのかもしれない。農林業……というか自然産業系への注目が生まれているらしい。もっとも、それは作り手の気持ちのようで、十分な生徒が集まるのかどうかはわからない。いずれも県内ばかりでなく、全国的に募集をしようとしているのも、今風である。
今回は市立の農業高校だから、なかなか勇気ある。寄宿舎もつくるというから、遠方からの入学者も見込んでいるのだろう。ただ高校としては、生徒集めが難しいように感じる。もっと社会人を受け入れる仕組みがあればいいのだが。
ちょっと毛色は違うが、森のようちえんもいくつかある。そしてそのうちの一つは、全国ネットワークの理事を務めていて、わりと全国の要になっているようだ。……このように紹介すると、奈良県は自然系の教育を重視した教育機関は、わりと充実している方なのだろうか。残念ながら、いずれも連携していない(笑)。どうせなら、幼稚園から成人までつなげるコースになればいいのだが。森の小学校、森の中学校、森の高校……農林にこだわらず、アウトドアやフィールドワークを総括するような。もう一つの教育の縦線ができたら面白い。
しかし、生徒集めはどこも苦労している。つくれば入学希望者が殺到する時代じゃないのだよ。
ちなみに賀名生は、昔南朝の御所があった地である。「皇居」という扁額を掲げる農家があるほどだ。いっそ南朝立農業高校とか後醍醐農業高校を名乗ったら、注目されるだろう(笑)。
« 広葉樹王国、再び | トップページ | 木質ペレットの生産量統計を読む »
「地域・田舎暮らし」カテゴリの記事
- 家構えから農村と山村の違いを感じる(2023.07.09)
- ならしかトレイン~シカ電車(2023.02.03)
- 巨大重機の杜(2022.10.23)
- 復元城巡りの旅(2022.10.09)
- 歴史的景観の活かし方(2022.10.05)
コメント