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森と林業と田舎の本

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2020/10/28

合板用とバイオマス用の木材価格差

ちょっと、よくわからない記事が流れていた。

長野県が、新型コロナウイルスの感染拡大で滞留する合板用の県産木材を木質バイオマス発電の燃料用材として販売する際に差額を一部補助するそうだ。コロナ禍の影響で住宅着工数が減少したため合板需要が減り、合板工場では原木の入荷を制限している。それが林業界に悪影響があるからと、バイオマス発電燃料に回すように指導している。そこで、その価格差を県が補助するというのだが……。

当たり前だが、バイオマス用は製材や合板用と比べると安い。私が以前聞いたのは、1立方メートル当たり合板用は1万円しないぐらいで、バイオマス用はFITで嵩上げすることで約7000円ぐらい……という。つまり価格差は3000円以内。(本来のバイオマス用は2000円もしないから、FITで5000円以上嵩上げしていることになる。)

ところが長野県は、合板用とバイオマス用の価格差を6000円と想定。差額の2分の1を補助する(3000円が上限)というのだ。えっ?

6000円という差額はどこから出てきたのだろうか。何か事情が変わったの? 合板用が高くなった? しかし1万3000円ともなると、製材用A材だろう。九州なら、製材用だって1万円ぐらいだという。
バイオマス用のFIT価格が下がったとも思えない。県内では3つの木質バイオマス発電所が稼働しているというが、海なし県だから輸入燃料は使いづらい。燃料用木材を取り合えば価格は上がるはずなのだが。

もともと合板用どころか製材用、そして製紙用のABC材も全部燃料にしてしまっていることが問題だったのではないか。仕分けせずに皆伐した木を全部バイオマス発電所に運んでいる話もよく聞く。

どんな計算方法を取ると、差額が6000円になるのか。誰か教えてください。すでに2020年度9月補正予算に6000万円を計上したというが、対象事業者は森林組合や木材流通業者などだろう。2分の1補助といいながら、全額補助になってない? 

なんか貰い得の補助金ではないか。いや、もらい毒かも。

14_20201027163501

写真の丸太は何用かわかる? 3メートルあってそこそこ直材ぽく見えるけど。ふ節は多くて傷も付いている。

これは、みんなバイオマス発電所の横に積んであった燃料。見本のようなもので、実際燃やしているのは廃棄物じゃないかと疑われている発電所だけど、そこで見せている燃料は、合板用になら十分なりそうな丸太が多かった。

なぜ補助金が必要なのか。なくてもバイオマス用に回しているじゃないか。

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