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森と林業の本

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2020/12/26

どんぐり騒動

一部で騒がれているのが、「どんぐりすてーしょん」のクラウドファンディングである。

クマ(この場合はツキノワグマ)が飢えている、彼らにドングリを! という運動が始まり、ドングリと金を集めているのである。そのためのクラファンも行われて、目標20万円に対して100万円以上集まったとか。どんぐりも数百キロ集めたよう。それを山に運んだという。

NHKでも紹介されたことが大きいのか。主催は日本ヴィーガン協会。ヴィーガンとはベジタリアンの一種と思えばよいが、食生活とクマがなぜ結びついたのか。

詳しくはこちらを。

なお集金は終わっている。

またぞろ、これか。。。と徒労感に包まれる。昔からやっていたのは日本熊森協会だが、そことヴィーガン協会の会長が結びついたらしい。彼らの行為には批判が昔からあるのだが、聞く耳持たない連中なので、絶対やめませんなあ。基本の主張は、クマは絶滅寸前! 飢えているから人里に出てくる! の一点張りなのである。彼らに『獣害列島』を読んでほしいが、読んだら怒髪天をつくかもしれない(笑)。

どうも彼らに対しては、学者も及び腰のようで、目立った批判は出さない。マスコミなどにもドングリを山に運んでも効果は「よくわからない」と逃げ腰のコメントで終わりがちだ。一方で、ネットなどではアマチュア?を中心に批判が行われる構図か。

で、私もアマチュアなので(⌒ー⌒)、先日某メディアにこの問題に対してコメントを求められたから、きっちり批判しておいた。どう載るかわからないが、新春号らしい。

このブログでは、この問題そのものには深入りしないつもりだが、私が昔から持っている疑問は、「なぜクマなの?」である。シカやイノシシは増えていることを認めて、駆除されても文句をつけないのに、なぜクマなのか。彼らは野生のクマに対峙したことがあるのか。
クマは、彼らにとってネコと同じなのかもしれない。理屈抜きで「カワイイ」もん。。。とか(笑)。理論よりイメージの中の動物になっているのではないだろうか。

そしてもう一つの疑問は、同調者が多いというか、ドングリだけでなく寄付金がよく集まる。たいていの動物保護団体は、運営資金集めに四苦八苦している中で、熊森協会は山を何百ヘクタールか購入しているほど、潤沢な資金を持っているようだ。そして芸能人や金満家の参加も多いと聞く。まあ、実際の運営や経理状況は「よくわからない」。

私は、以前取材を申し込んだことがあるが、拒否された。その後も折に触れて批判をしているから、いよいよ受け付けられないだろう。まあ、私もこんな連中を取材しても楽しくなく徒労だと思うから敬遠しているけどね。

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