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森と林業の本

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2020/12/25

生き残る枝

先に週刊新潮に書いた記事で、私も森で自ら遊んでいることを記した。その記事では苦労話を抽出したが(^^;)、それなりに楽しんでいる。

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現在では、文中で触れたデッキや階段、木登り用に建設したものは、ほとんど放置か撤去した。人手が入った部分を消しつつある。古くなったとか森全体が台風で倒木が相次ぎ荒れてしまったせいだ。その代わりに、もう誰も来ない所を選んで寝転がれる場をつくった。こじんまり孤独を楽しめるように……。

そこに寝転がると、空が見える。

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こんな枝が伸びている。大きなコナラの木の枝である。周辺の木や、ほかの枝はナラ枯れしたが、これだけ負けずに生き残った。ナラ枯れの猛威は、数年前まで生駒山系でひどかったが、今は収まったようだ。3年ぐらいかかったか。不思議と、どんな病気もそれぐらいで飽和してしまうよう。スペイン風邪も3年で収束したし、今回のCOVID-19も、ワクチンのあるなしに関わらず3年ぐらいでおさまるのではないかね。

もっともナラ枯れは、地域を移してまだまだ広がっていくのだろう。

ナラ枯れの元であるナラ菌を運ぶカシノナガキクイムシが北海道で発見されたそうだ。道南の松前町と福島町の4カ所の森林でオス・メス5個体だというから、迷い込んだというより、完全に生息しているといえるだろう。いよいよ津軽海峡を超えたか。北海道のミズナラがやられないか心配だが、今のところナラ枯れそのものは見つかっていないという。

温暖化が進むと生息域を広める種もある。滅ぶ種もある。現在の環境にしがみついて生き延びる種や個体もある。

せめて1本の枝だけでも残したいものだ。

 

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