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森と林業と動物の本

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2021/01/21

子どもの「遊び」と「遊び場」について

先日訪れた大阪城公園で見かけた施設に、「プレイヴィル」というものがあった。ようするに子どもの遊び場なのだが……。

株式会社ボーネルランドが経営している屋内と屋外の大型遊具を揃えた遊び場だ。このご時世だが、満員であった。ここでソーシャルディスタンスが……とは言うまい。ただ入場料がねえ(^^;)。子どもが30分で800円とか。付き添いの大人も600円取られるし。大人が遊んだ方がコスパがよいぞヾ(- -;)。

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大阪城公園そのものは広くて森林もあるのだが、そこで子どもを遊ばせるのではなく、遊具の揃った場所を求める親、保護者が多いのだろう。また子どもも単に公園内では何をしていいのかわからんのか。

そこで思い出すのが、この前取材にお邪魔した奈良の「森のようちえん ウィズナチュラ」。閉鎖中のキャンプ場を使っているのだが、保護者などがつくった手づくり遊具で遊んでいる。何を使ってどんな遊びをするかは、子どもが自分で考える。

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焚き火もできるし。木に登れるし。ナイフで木を削っている園児もいるし。火と刃物というのは、子どもにとって、どれほど魅力的か。まあ、それを見守る保護者にも、“覚悟”はいるけどね(笑)。それに安上がりだ。毎日がアウトドア\(^o^)/。いや木育と言っておくか。

 

遊び」はなぜ必要か。遊びは、人間だけでなく動物も子どもの時代に必ず行う。イヌ、ネコはもちろんもっと下等なネズミ以下の動物もするし鳥類にもあるようだ。爬虫類や両生類、さらに魚類はどうかわからないが、実は似たことをやっているのではないかと思う。

なぜなら「遊び」の役割は、一つには「訓練・練習」であるからだ。ケンカは敵対者と戦う訓練であるだけでなく、同類との争いでどの程度までなら相手に怪我させずに屈伏させるかという加減やテクニックを覚える意味がある。逆に攻撃を受けた際に身を守る方法も覚えるだろう。

同時に「ストレス解消」と「スキンシップ」の役割もあるはずだ。目一杯身体を動かしたり、わざと仲間にちょっかいを出したり。これを幼児時代に覚えないと、精神面のコントロールが難しくなる。性格形成にも響くだろう。

これらは大人が教えるのではなく体得していくべきなんだな。「子どもは未熟な大人」ではなくて「子ども」なのだから。ルソーのいう「子どもの発見」についても考えてみなければなるまい。「教育は消極的でなくてはならない」なんて言葉もある。

ま、そんなことを考えると、上記のどちらがいい?

 

 

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