貯木場と筏師
友人のカメラマンが、かつて空撮したという貯木場の写真を送ってくれた。
うわあ、こんなに丸太の浮かぶ貯木場なんて久しぶり、まだあったのか……と思って撮影日を見たら2014年4月だった。それでも7年前には、こんなに丸太が輸入されていたのか。場所は広島県福山市の松永だそうである。南洋材かな。米材の方が可能性あるか。
これは名古屋港の貯木場の筏師。こちらは2018年撮影だが、まだ筏師が生き残っていることに驚いた。もう、ほとんど消えている存在だと思っていたから。昔と比べて丸太の直径が細くなったから(昔は1~2メートルが当たり前だった)、乗るのが大変かもしれない。大阪も東京も、ほぼ(貯木場が)壊滅しているから、名古屋が大規模な貯木場最後の砦かもしれない。ただ、今はどうなっているか。
この技術も景観も、そのうち「記録」だけになるのかなあ。
もう日本に丸太で輸入される木材は極めて少なくなっている。ロシア材も南洋材も、激減した。米材の一部とか、スポット的な大木の輸入分ぐらいだろうか。輸入するのは製材など製品になってからというのも多いだろう。それに貯木場で水に漬ける必要もだんだんなくなっているからなあ。
20年くらい前に東京の新木場で、ラオスヒノキを浮かべている貯木場を見たが、それが最後だったのではないか。
材木店も減っている。かつて大阪の材木店を見て回ったことがあるのだが、それから10年ぐらいしてから再び歩くと、ほとんどが消えていた。廃業したのか、移転したのか。突然訪ねて、なんだかんだ話を聞いて、何十年も寝かせている銘木を見せてもらったものだが、今はどうなっただろう。
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