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森と林業の本

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2021/02/28

サクラ開花のビジュアルマッピング

ときどき森林総合研究所の宣伝マンになるのだが(^^;)、総研のホームページで、全国の支所等に植栽されているサクラの開花情報をビジュアルマッピングしていた。

各地の画像をクリックすると、植えられているサクラの拡大画像が現れ、さらにその画像をクリックすると花芽の写真が現れる。この花芽の様子で開花がわかるという趣向だ。日々更新しています、とのことだが、私が見たら数日前のものだった(笑)。開花の進み方が早いと後れをとるよ。でも、とりあえず全国のサクラの開花状況を確認することができるという試みだ。今年からというわけでなく、毎年やっていたのだね。

なお植えられているのはソメイヨシノばかりではなく、カンヒザクラなど違う品種もあるから、正確に気温と開花を関連づけられないかも。

だいたい「桜前線」なるものが描かれるのも、ソメイヨシノだからだろう。全国のソメイヨシノはクローンで同じ遺伝子を持つから、開花時期を決める条件が気温の変動などに絞られる。

もっとも最近は暖冬続きで開花が早まっているのかなあ、と思っていたのだが、そうとも言えないそうだ。なぜならサクラの開花には、冬の低温が必要だから。低温から高温になり「休眠打破」することで花芽が目覚めるらしい。それなのに、暖冬で低温時期がなくなることで逆に開花が遅れる現象も起きるそうだ。たしかに最近は暖かい九州より東京の方が早かったりする。

ちなみに気象庁は、2010年から開花予想の発表をとりやめている。理由は、民間事業者による開花予想が行われるようになったため「気象の応用情報の業務は民間事業者に任せる」とのことだ。現在、開花予想を発表しているのは民間の5業者とか。で、いくつか見比べてみたが、結構ばらつきがある(笑)。今年は東京と書いてあるものと、福岡が最初と予想している社と。さて、当たるのはどこか?

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上野公園のソメイヨシノ第1号、と言われるサクラ。全国のソメイヨシノがすべてこの木のクローンだと思うと、見た目も違ってくる。

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