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森と林業の本

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2021/02/11

建国記念日と神武天皇に寄せて

今日は、気がついたら建国記念日だった。なんか、テレビも朝からいつもと違う番組やってるな、と思っていたら。。。

せっかくだから、祝日の今日は、私の周辺の建国記念、そして神武天皇から昔の森の話をしよう。

まずは、レア物の鳥見霊畤(とみのれいじ)。

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鳥見霊畤とは、神武天皇(当時は神日本磐余彦)が大和を“征討”して統一したこと、つまり建国を宣言したことを示す碑のこと。それはどこで行ったかということで、戦前は学者がカンカンガクガク騒いだそうだ。まあ、伝説の人物が行った伝説の事績の場所を現実の土地に当てはめようと言うのも無茶な話なんだが、結局4つの候補が上がった。奈良県の桜井、宇陀の2つ、東吉野かな。それぞれで碑を建てたはずだ。

しかし、考えてみれば大和を征服する際に最後まで残ったのは生駒の地だ。もともと大阪側から大和に入ろうとして生駒の豪族(登美彦)に迎え撃たれて逃げ帰った地であるが、その後吉野経由で大和に入り、奈良盆地のほかの地域を征服した後に最後まで抵抗した生駒を攻めた。そしてと登美彦をだまし討ちしたことで、全域制覇したわけである。だから征服セイコー!と宣言したのは生駒であってもおかしくない。それなのに、候補地に選ばれなかった。
そこで生駒の有志の人々が学者の決めた4つとは別に建てた……らしい。その頃は尾根まで田畑に開墾されて草山だったのだろうが、今は放置著しい状態で、ハイキング道としてもマイナーすぎてほとんど人は通らない。私は、最初に探し出すのに苦労したのであった。

ちなみに、東吉野村の鳥見霊畤はこちら。

1_20210211161101

なかなか立派だ。金かけたんだろう。近くに展望台まであって、かつては観光地だったらしい。今は山奥の忘れ去られた一角だ。荒れ果てていて、誰も行く人はいないのだろう。

一方で、生駒には、こんな碑もある。

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神武天皇顕彰碑。なんで、征服された側が、こんなもの建てるかなあ、と私は個人的に思っている(笑)。

もっと有名なものとしては、紀伊半島の屋根といわれる大台ヶ原の牛石ヶ原には神武天皇像が立つ。

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なんで、ここに建てたんだか不明。伊勢神宮の宮司であった軍人が伊勢と吉野の間にある大台ヶ原も由来があることにしたかったのか。

さて、ここから本稿の本命? 神武天皇の御陵の植生について語りたいと思ったが、もう長くなってしまった。書くのが面倒くさい。橿原神宮の隣にある御陵には、どんな森があるのか。その植生についてはこちらをお読みください(^^;)。

「潜在自然植生」の森を人がつくる危うさを橿原神宮で感じる

Dsc04586 神武天皇陵

 

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