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森と林業の本

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2021/02/13

孤立したタケ

某山の中を歩いていて、ふと思ったこと。

タケは、どうやって分布を広げるのか。

普通は、地下茎を延ばして、アチコチで地上にタケノコを出して、そこで竹を生やせばまたエネルギーを蓄積して地下茎を周辺に延ばす……といったイメージがある。だから、タケは常に竹林として群生する。だが、ときたま山の中で孤立したタケを観ることがあるのだ。

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最初は、こんな具合。なんだ、細いササかと思うような竹だが……。

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しばらく行くと、突然タケの棹が現れる。これ、マダケだろうか。それともモウソウチクの細いのか? 

ポツンとある。仮に地下茎をここまで延ばしてきたとしたら、本体?の竹林は相当遠いところにある。見回したところ、周辺にタケはほかに生えていない。最低でも30メートル、いやもっと。だいたい地形も凸凹というか、わりと急斜面。こんなところに地下茎を延ばすのは大変だろう。

だとすると、種子か? タケも数十年に一度、花を咲かせるのだから、その際に種子を作るのだろう。そして、その種子をなんらかの方法で散布するはず。栄養価は高いと聞くが、ノネズミなどの小動物の餌として運ばれる可能性はある。
タケは花を咲かせると枯れるというが(全部でないにしろ)、枯れた後に種子から新たな竹が生長する……それが、こんな孤立したタケなのだろうか。

なんだか素朴の疑問がわいてきた。

考え出すと、わからなくなる。タケの孤独を考える。

 

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