まだ「山を買う」ブームか?
昨夜、テレビ東京系の「ガイアの夜明け」で「ニッポンの山は“宝の山”!?」として山林地の売買を取り上げていたようである。
実は事前に気づいて見るつもりだったのだが、急に気分が悪くなり「これは、出かけたからコロナウイルスに感染か」とおびえて寝てしまったのである。ま、風邪ぽい症状は何もなく、むしろ胃が気持ち悪く腹がぐるぐる動いたので、多分飲み過ぎ・食べ過ぎであろう(^^;)。
さて番組については、内容はHPに乗っているし、BSテレ東で再放送もやるだろう。忘れていなければ見られる。それにしても山林購入ブームはまだ続きそうだ。私は、もう手を出さないつもりだが。
ちょうどヤマケイ新書からずばり「山を買う」という本も出版されている。
こちらは情報を得てから気になって探していたのだが、なかなか見つからず、先日ようやくジュンク堂書店で見つけて手にとった。そして立ち読み(^^;)\(-_-メ;)。
内容は……これもAmazonに目次も含めてわりと詳しく紹介しているから確認してもらえばよいが、わりとまともだった。
実は、しょせん昨年から始まった「山林購入」ブームにあやかって緊急出版したもので、山林問題に素人のライターがやっつけで書き上げたものじゃないかと怪しんでいたのだ。しかし私が確認した限り、真面目に書いている。山林に詳しいとは言えないが、著者にはこれまでもマンション問題など不動産関係の著作もあるし、本人は登山をやるらしいから山を身近に捉えているのだろう。
ただ、山林売買のメインストリームである林業には触れていない(森林経営管理法には触れている)。そして農林業における山林取引がどんなものか、歴史的な経緯も知らないようだ。一方で「外資が森を買う」といった以前から広がる噂には触れているが、単に紹介するだけでその内実も、また正否も書いていない。本当にあると思っているのか?
プライベートキャンプ場をつくるために山林を買う、というより、田舎暮らしのためとか、森遊び、自然保全のための山林購入を中心に据えているようだ。事例も12ばかり載せている。でもハウツウとしては弱いかな。むしろSDGsのような環境問題の視点がにじむ。
私のように山を持つと苦労するよ、といった論調でもなく、山林購入を勧めるわけでもない。真面目に書いている(^o^)。Amazonの紹介にあるように、「山を買うことのさまざまな情報をまとめた気になる一冊」という感じ。
「ニッポンの山が宝の山」とも書いていないから、「ガイアの夜明け」と比べてみたい(笑)。
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