「吉野山の桜買占め大作戦」語ります
突然だが、明日の朝のラジオに出演することになった。
朝日放送「おはようパーソナリティ道場洋三です」という番組で、関西では老舗である。もう45年放送しているとか……。一人のパーソナリティが同じ番組をこれほど続けるのは珍しいと思う。
で、私は何で呼ばれるかというと、「吉野山の桜」の話である。今が盛り(今日の雨でどれほと散るか……)だが、これが明治初年に買い占められたことがある、という“事件”を紹介することになった。
ま、買い占めというと怒られる(^^;)か。吉野山の桜を全部伐って薪にしてしまおうという動きに、土倉庄三郎が待ったをかけて、買い取ったというのだ。正確に何年だったとかはわからない。文書もなく、あくまで口承というか、語り継がれた話である。ただ庄三郎も、晩年子どもや孫たちに「吉野山の桜は、私が全部買い取った」と話していたそうである。
詳しくはラジオで話す。多分出演は午前8時過ぎからである。関西圏しか聞けないだろうし、どうしても気になる方は『森と近代日本を動かした男 山林王・土倉庄三郎の生涯』か『樹喜王 土倉庄三郎』をお読みください。
ただ、何も桜を守るためだけではなく、林業家としては買い取ってからスギやヒノキを植えて林業をやるという選択肢もあったはずだと思う。当時は、そちらの方が現実的(明治維新で観光は廃れていた)で、利益を出したかもしれない。ビジネスと文化をきっちり分ける先見性と炯眼があったのだろう。
それにしても、当時ちゃんと証文つくっていたら、今頃吉野山の土地を全部握れたのに(⌒ー⌒)。観光客の人数分だけロイヤリティを取ったら、たいした金になりますぜ。そんなこと、庄三郎は望んでいなかっただろうけど。
さっかくだから、吉野山の桜の写真を。
もっとも、吉野山の桜も、今は問題を抱えている。健康な状態ではないのだ。
これは夏の写真だが、あちこちヤドリギをつけているし、天狗巣病に犯されているのだ。まあ、いろいろ手は打っているが、完全によくするまでにはなっていないようだ。またコロナ禍で観光が壊滅的だ。明治維新に次ぐ危機かもしれない。かといって、庄三郎のようにポンとお金を出してくれる人もいない。今後、吉野山の桜を自慢し続けるのは並大抵じゃないよ。
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