タケノコの豊凶戦略
我がタナカ山林のタケノコの旬は、4月中旬以降である。だが今年は暖かくて全体的に前倒しになっている。だから、一応チェックしておくか、と思って山林を歩き回ったのだが、タケノコは一つも出ていなかった。
ただ、イノシシは徘徊しているようである。
毎年触れているが、タケノコは、イノシシとの競争だ。なにしろ、まだ穂先も出ていないうちにイノシシは掘ってしまうのだから。だから、近年は数本しか取れない有様。(最盛期は1日で4,50本くらいは掘れた。)
しかし、昨年は少し様子が違った。たしかに出始めはほぼイノシシに先んじられたのだが、とにかく豊作。次々と出るとイノシシも飽きたらしい。連休に入るころには、タケノコが続々と伸びて、それを私が掘って掘って堀りまくった。30本ぐらいにはなっただろうか。
なるほど、タケノコもたくさん芽吹くことで、捕食者を分散させる戦略を取っているのか。しかも時期をずらしている。なぜなら、まずイノシシが堀りとって食い(4月)、次に人間様が堀り(5月)、これで尽きたかと思わせて、実は6月ごろにまたタケノコは出てきたのだ。それを取り損なったから、林内には、わりと昨年のタケが何本も伸びている。これで、生存戦略としては成功かもしれない。
しかし、豊作の翌年は凶作になることが多いよなあ。つまり、今年は、あまり期待できないのではないか。少ししかできないのに、それをイノシシが食っていくのだから。人間様が食える分はないのではないか。
あるいはイノシシも飢えるかもしれない。昨年あった餌が、今年は極端に少なくなるのだから。
« 山火事を通報 | トップページ | 「吉野山の桜買占め大作戦」語ります »
「生駒山中・身近な自然」カテゴリの記事
- 庭で自給するジュースと七草(2025.01.06)
- 厄除けは森の中で(2025.01.04)
- ため池やダム湖の生態系(2024.12.23)
- 野良じゃがで炭素蓄積(2024.12.22)
- ちょっと田園地帯を歩けば(2024.12.19)
コメント