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森と林業の本

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2021/04/23

桜と楓の城跡

またもや緊急事態宣言が発令されて、「人流を止める」とか「出歩かないで!」と言われているが、その直前、私は旅に出た(笑)。

訪れたのは、岡山県津山市。なかなか風情のある城下町なのだが、今回は城に登ってみた。

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津山城は、鶴山城とも呼ばれて国の史跡に指定されているが、天守閣を含めて明治まで命脈を保ったものの、廃城令で取り壊しになって、今は石垣ばかりの城跡となっている。

城跡は有料なのだが、入ってみて、その石垣の立派さに感心した。なかなえの規模とほとんど垂直に近い石垣築城技術はなかなかのものだ。

そして一面、サクラが植えられているのが特徴。ずこい本数だ。だからサクラの名所として全国的に有名とか。これは廃城になってから、なんとか賑わいを取り戻そうと、当時の市議会議長が頑張って自腹を切って植え続けたものだという。

もちろん今は花の季節を過ぎて、新緑のサクラだが……。

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ところで城内を歩いていると、ある一角はカエデが植えられている。こちらも新緑が美しい。

Dsc06167

春のサクラに、秋の紅葉と観光名所に仕立ててあるわけだ。

それを見て、つい考えてしまうのは、「サクラばかり、カエデばかりで生態系はどうなっているだろう……」だった(笑)。
同じ樹種ばかりを集中的に植えているのだ。植物学的にはあまりよろしくないのではないか……。実際、樹勢を弱めているサクラもたくさん見かけた。それを手当てした痕も目につくし、土壌の入れ換え工事を施したところも幾ヶ所かある。同じ種類だけというより、密集しすぎ。密すぎる(^^;)。

それを言えば、吉野のサクラも、林業的人工林も、スギばかりヒノキばかりマツにカラマツばかり、なのだけど。スギばかり植えるな、という批判はよく聞こえてくるが、サクラばかり植えるな、という声はあまり響かないね。ただ、どちらも十分に手を入れないと樹木も不健康になるのは同じのよう。

 

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